...由来が執拗(しつよう)なる迷信に執(とら)えられた僕であれば...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...拗(す)ねたようで...
泉鏡花 「婦系図」
...執拗(しつよう)に丸太の柱につかまっている一寸法師と...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...だから被害者の持っていたあの幾個所かの擦過傷は格闘の際現場に転っていた奇妙な物体に依って外部的に受けたものではなくて犯人の手から執拗に襲い掛って来る蛇の様な兇器に依って与えられたものなのだ...
大阪圭吉 「デパートの絞刑吏」
...目立たぬように、しかし執拗に、有利なあらゆる機会を見のがさず、女王のお目に留まるように仕向けられた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...執拗な妖怪のために既に命を捨てようとした其の愚かさを顧みて...
田中貢太郎 「魔王物語」
...拗(す)ねたようにちぢこまって...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...執拗に言い張る者に...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...肉体そのものに執拗な生命力がからみついてる...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...そしてしまいには彼の頭に執拗にまといついて来た...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...若干の東洋文人風な拗(す)ねた侘(わ)びしさを加味した・極めて(今から考えれば)うじうじといじけた活(い)き方である...
中島敦 「狼疾記」
...どうれで静(しずか)だと思った」「先刻(さっき)何だか拗(す)ねて泣いてたら...
夏目漱石 「行人」
...平次の前へ執拗(しつこ)く持って来るのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今日しも亦執拗に何か材料を得ようと彼を訪ねた私に...
浜尾四郎 「死者の権利」
...さすがに温良な海辺族も気ちがいみたいに腹をたてていたよ」小心者の図太さといった拗ねた調子でいうと...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...濃厚な樹脂に執拗(しつよう)にしがみついて離れなかった...
本庄陸男 「石狩川」
...彼は常々A嬢に取入ろうとして執拗に附纏(つきまと)っている...
松本泰 「緑衣の女」
...その良き事のために強く執拗に永続的に挺身しようと言う意志をも含めた忠誠――と「食うこと」は...
三好十郎 「俳優への手紙」
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