...唯出來ない相談を持掛けずに濟む心と之を持掛けずにはゐられぬ心との間には拒む可からざる人格の相違がある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...ここに君の姿を写し出してみる事を君は拒むだろうか...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...一件書類を金庫から取出して見せることを拒むとは横暴とも理不尽とも...
海野十三 「深夜の市長」
...まだ遥かに抽象的なところがあることを拒むことはできません...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...それを拒むためには通詞たちの面前で事情を明らかにしてしまはねばならない...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...知育を拒むことと学術の奨励との明白な矛盾をついたものだ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...拒む名目に苦しむに至るだろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...拒むということがすでにシステムに依らねばならぬことだからだ...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...私は何物も拒むことができないのです...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...在來の言葉をもつて表現されることを拒むところの根源的なる經驗はそれに對して闇として經驗されるであらう...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...拒むように思われてはならない...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...T「お前の兄さんはお類を連れて逃げて了った」T「約束通り今日からお前さんに私の処へ来て貰います」「そんな事」とおふみ拒む...
山中貞雄 「右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法」
...会ってゆくがよい」しいて拒む理由もないので...
山本周五郎 「新潮記」
...無法な懇願を拒むことができなかったほど深く...
山本周五郎 「つばくろ」
...いちおう拒むようすだったが...
山本周五郎 「日本婦道記」
...拒むの理があろうか...
吉川英治 「三国志」
...拒むこともできず...
吉川英治 「三国志」
...」女人の済度を拒むのは人類の半ばを捨てるのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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