...唯出來ない相談を持掛けずに濟む心と之を持掛けずにはゐられぬ心との間には拒む可からざる人格の相違がある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...藝術のための藝術とは他との比較を拒む獨斷ではなくて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...併し我等はこの命令に對する服從を拒むことによつて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...いかなる詭弁(きべん)も拒むことのできない事実の成り行きがそのあるべき道筋を辿(たど)りはじめたからだ...
有島武郎 「宣言一つ」
...それを拒む態度を示すのは...
有島武郎 「片信」
...東京へ帰ったって威張れやしないよ」そう言って拒むお島の空想家じみた頭脳(あたま)には...
徳田秋声 「あらくれ」
...あらゆる否定を拒む彼の知力...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...天も共に拒むものである...
野上豊一郎 「パリの地下牢」
...單なる事實性實在性はもとより主體の處理を拒むであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...汝これを拒むからには...
穂積陳重 「法窓夜話」
...またもはや拒むべからざる...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...末摘花は頑強(がんきょう)にそれを拒む...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...後は幼ない者までが印象を拒むことになるであろう...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...しかし信乃の云うことはわかったのだろう、暫らくして、そっと独り言のように、「――伴れていっては、おまえを不幸にする、拒むのが本当だ、拒まなくてはいけない、けれどもおれには拒めない、……おれはおまえにいて貰いたい、この世の中で、おれにはおまえが唯ひとりの味方なんだ、信乃、……いっしょに来て呉れるか」「あなた、うれしゅうございます」信乃は叫ぶように云って、良人の胸へ縋(すが)りついた...
山本周五郎 「めおと蝶」
...もとより拒むところでない...
吉川英治 「三国志」
...彼がそれからそのものを得た所の土地の所有者に与えることを拒むとしても...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...鎖国とは一つの世界への動きを拒む態度である...
和辻哲郎 「鎖国」
...」女人の済度を拒むのは人類の半ばを捨てるのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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