...艤(ふなよそひ)せる羅刹(らせつ)の罪あるものを拉(ひ)き去るあたりは...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...拉(ひし)ぐように...
泉鏡花 「歌行燈」
...拉し去りたるが如き...
高木敏雄 「比較神話学」
...打拉がれた気持ちになるのも無理はありません...
豊島与志雄 「未亡人」
...あべこべに私の気勢を上から押っ被さって折り拉ごうとした...
豊島与志雄 「理想の女」
...嗚呼翠嵐清流ノ勝ヲ樂シミ妓ヲ拉シ酒ヲ載セテ以テ傲遊スル者豈翅ニ蕩子冶郎ノ色ヲ漁シ香ヲ竊ム一輩ノ人ノミナランヤ...
永井荷風 「十年振」
...茂太郎を拉(らっ)して行ったもののように思われてならない...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは子鷲を拉し去った親鷲でなければならないのだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...辺境から拉致(らち)された一漢卒(かんそつ)の口からである...
中島敦 「李陵」
...……絞めた蕃拉布のはしを急にとけないように小間結(こまむす)びにしておくなんて芸当が...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...和泉屋が蕃拉布で首を締められて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...拉致(らち)する女をだしにして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...そして再び腕の台に転落すると、またもや激流にのつた小舟の威勢で見る影もなく、拉し去られた...
牧野信一 「鬼涙村」
...そんなにまで打ち拉がれた夢遊病者同様の人間が...
夢野久作 「殺人迷路」
...袁紹のまえに拉(らっ)してきた...
吉川英治 「三国志」
...すぐ拉致(らち)したというような――生ぬるいものではないのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...卯木が捕吏に拉(らっ)して行かれなかったら? ……...
吉川英治 「私本太平記」
...きのう新田方の武士が拉(らっ)して来た喧嘩相手の若侍の身を...
吉川英治 「私本太平記」
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