...個性の緊張は私を拉(らつ)して外界に突貫せしめる...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...拉(ひ)き來りしは六つ七つばかりの猶太人の童なりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...急に我手を把(と)りて拉(ひ)き去りつゝ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...片腕8・31(夕)虎列拉(コレラ)が流行(はや)り出した為め大阪名物の一つ...
薄田泣菫 「茶話」
...「好拉(ホーラ)好拉(ホーラ)」ロクは勝ち誇った声で...
高見順 「いやな感じ」
...胴体の半ばから横ざまに折り拉がれて...
豊島与志雄 「真夏の幻影」
...あべこべに私の気勢を上から押っ被さって折り拉ごうとした...
豊島与志雄 「理想の女」
...彼(かれ)の老躯(らうく)は日毎(ひごと)に空腹(くうふく)から來(く)る疲勞(ひらう)を醫(い)する爲(ため)に食料(しよくれう)を攝取(せつしゆ)する僅(わづか)な滿足(まんぞく)が其(そ)の度毎(たびごと)に目先(めさき)の知(し)れてる彼(かれ)を拉(らつ)して其(そ)の行(ゆ)く可(べ)き處(ところ)に導(みちび)いて居(ゐ)るのである...
長塚節 「土」
...それは何か重苦しいものに押拉がれてしまつた人間のやうであつた...
原民喜 「火の子供」
...デモスゼネスを拉し来つて...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...「ひねもすのたりのたり」の海辺に拉し去られた快は...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...半途に手術者の手を拉して遽かに自刃し...
八面樓(宮崎湖処子) 「泉鏡花作『外科室』」
...清の乾隆年間に札薩克の拉布坦が山東の農民を招いて開墾させ...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...けれど史中の人物を巧妙自在に拉(らっ)して活躍させ...
吉川英治 「三国志」
...むりに波路の身を外へ拉(らっ)し去った...
吉川英治 「私本太平記」
...一室へ拉(らっ)し...
吉川英治 「新書太閤記」
...沢庵を拉(らっ)して来たのは...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...彼を拉(らっ)して行った...
吉川英治 「山浦清麿」
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