...最後に一寅次の名を拈出(ねんしゅつ)して曰く...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...彼は始めて精神生活の四字を拈出(ねんしゅつ)した...
夏目漱石 「思い出す事など」
...アイロニーの一語はますます鮮やかに頭の中に拈出(ねんしゅつ)される...
夏目漱石 「思い出す事など」
...活殺生死(かっさつしょうじ)の乾坤(けんこん)を定裏(じょうり)に拈出(ねんしゅつ)して...
夏目漱石 「薤露行」
...いたずらにこの境遇を拈出(ねんしゅつ)するのは...
夏目漱石 「草枕」
...――同時に火の消えた瞬間が露子の死を未練もなく拈出(ねんしゅつ)した...
夏目漱石 「琴のそら音」
...この全体の気分に応じたものを客観的に拈出(ねんしゅつ)しようとするととうてい駄目であります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...しかしそれだけでは歌にならないので前の文句を拈出したのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...今まで俳句界に入らざりし古語を手に従って拈出(ねんしゅつ)したるは蕪村の力なり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...今まで俳句界に入らざりし古語を手に従て拈出(ねんしゅつ)したるは蕪村の力なり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...福岡日日新聞社員にこれを拈出(ねんしゅつ)せられて一驚を喫したのもこれがためである...
森鴎外 「鴎外漁史とは誰ぞ」
...仮想の犯人を拈出(せんしゅつ)するが如き...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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