...少し頭を拈(ひね)ツて居たが...
石川啄木 「漂泊」
...一寸(ちよい)と隅の所を拈ると...
石川啄木 「漂泊」
...「拈華微笑(ねんげみせう)」は失望に終り...
石橋忍月 「舞姫」
...恭(うや/\)しく香を拈(ねん)じて礼を作(な)した...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...和服の者は懐中へ筆記帳を四五冊無理やりに拈(ね)じ込み...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...――同時に火の消えた瞬間が露子の死を未練もなく拈出(ねんしゅつ)した...
夏目漱石 「琴のそら音」
...世を茶にしたるは竹林に髯(ひげ)を拈(ひね)り...
夏目漱石 「人生」
...又脳裏(のうり)に拈定(ねんてい)するに堪えなかつた...
夏目漱石 「それから」
...又脳裏に拈定(ねんてい)するに堪えなかった...
夏目漱石 「それから」
...彼女はその或物を拈定(ねんてい)しなければならなかった...
夏目漱石 「明暗」
...しかしそれだけでは歌にならないので前の文句を拈出したのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...丸で弁天小僧見たように拈繰返(ねじくりかえ)した...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...巡査が髭(ひげ)を拈(ひね)って...
森鴎外 「雁」
...仮想の犯人を拈出(せんしゅつ)するが如き...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...殆ど電燈(でんき)のスイッチを拈(ひね)るのと同様な鮮やかさで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...香(こう)を拈(ねん)じ...
吉川英治 「私本太平記」
...拈香(ねんこう)などの厳(おごそ)かなものの影のうちに...
吉川英治 「新書太閤記」
...さらに拈華瞬目(ねんげしゅんもく)のとき破顔微笑(はがんみしょう)した摩訶迦葉(まかかしょう)に正法眼蔵涅槃妙心(しょうぼうげんぞうねはんみょうしん)を正伝(しょうでん)した...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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