...父の死骸は小さな店先から担ぎ出された...
有島武郎 「お末の死」
...軈(やが)て満々(なみなみ)と水を汲んで担ぎ上げた...
石川啄木 「天鵞絨」
...◇今度の休戦が昨年の十一月十一日の十一時に成立つたといふので、ある御幣担ぎは、この十一といふ数(すう)を何か特別のもののやうに縁起を担ぎ出した...
薄田泣菫 「茶話」
...石炭担ぎの労働者が一人路(みち)の片側にしやがんで...
薄田泣菫 「茶話」
...手当のためにすぐ近くの小さな病院に担ぎ込まれた...
豊島与志雄 「山吹の花」
...大勢掛りで何か担ぎ込んだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...幸い拙僧が夕闇の中に見付け此処(ここ)まで担ぎ上げて進ぜたが」「――――」空善は龍之助の月光にカッと見開いた眼を閉(とざ)してやり乍ら...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...二人の少女を岸へ担ぎ上げました...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...家へ担ぎ込んで一生懸命手当をしましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼を水夫室に担ぎ込んだ...
葉山嘉樹 「労働者の居ない船」
...果して荷担ぎがここからやらぬの態でそのひとの前にたちふさがり...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...上は大将から下は荷担ぎの軍夫にいたるまで...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...象を担ぎながらひとは殺せない...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...こんな無器用なものを担ぎ出してお上にご迷惑かけるのも...
久生十蘭 「魔都」
...子供連もてんでに樽神輿(たるみこし)を担ぎ廻って喧嘩の花を咲かせる...
水上滝太郎 「山の手の子」
...重傷を負った女人夫が担ぎこまれた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...そのあとずっと担ぎ呉服をしているんですって」だがしょうばいはうまくゆかず...
山本周五郎 「さぶ」
...これはピサロ担ぎ出しに奔走した男なのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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