...さうして差引(さしひき)一億圓(おくゑん)の金貨(きんくわ)を外國(ぐわいこく)に拂(はら)はなければならぬとすると...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...ノラ それでどうしたといふんです? 私拂ふものはきちん/\とお拂ひしてるぢやありませんか...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...不利益ぢやから――山林拂ひ下げの公布が出るのは...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...と書いて金を拂つておいて...
小穴隆一 「二つの繪」
...「夏目先生は五十圓以上の金は一度に拂はなかつた人だ...
小穴隆一 「二つの繪」
...その天の沼琴樹に拂(ふ)れて地動鳴(なりとよ)みき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...誰(た)れかゐぬか!……皆(みな)出拂(ではら)うてしまうた...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
... 480追ひ拂はれて他の國に來り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...「御拂(おはらひ)になるなら」と少(すこ)し考(かんが)へて...
夏目漱石 「門」
...ショファに宿賃を拂つて車の中で一夜を明かしてもよい...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...その胸から膝へ一面に附いた土埃(つちほこり)を拂つてやりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...パツと袂を拂ふと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...追つ拂つたかも知れません」かう言ふ内儀には...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それで細引を切りました」いかにも落着き拂つた處置振りです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼の手を振り拂ひ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...それ等の作家に月給を拂つて常雇ひにして...
正宗白鳥 「編集者今昔」
...または喉(のど)に痰(たん)でもひツ絡(から)むだやうに妄(やたら)と低い咳拂(せきばらひ)をしてゐた...
三島霜川 「解剖室」
...笑と酒は人と人との間に横(よこた)はる邪魔を直ぐさま追拂つて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
便利!手書き漢字入力検索