...しかも世界銀行の加入金を二億ドル拂つて...
鮎川義介 「革命を待つ心」
...また月給を支拂つてくれる村役場にも甚だ濟まない譯...
石川啄木 「雲は天才である」
...と山蛭(やまひる)を袖(そで)で拂(はら)つて...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...拂底(ふつてい)な蝋燭(らふそく)の...
泉鏡太郎 「十六夜」
...拂ひ下げ代金三千餘圓の工面(くめん)を考へてゐるらしかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...先々月あたりから月末の諸拂も滯り勝ちの有樣で...
高濱虚子 「續俳諧師」
...其分には差し置かぬぞ」「――」手文庫の蓋(ふた)を拂つた丹之丞...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...聲を涸(か)らしてそれを追つ拂つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...笹野樣」平次は漸(ようや)く自分の思ふ壺(つぼ)に引入れると落着き拂つて説き進みます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大變だと鬼は追つ拂つた筈ぢやないか」「へエツ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それを追ひ拂ふのに一生懸命です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...諸拂にと少しばかりわたされるので困つてねだりにゆくといつた案配(あんばい)で...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...おれは醉拂つてるのぢやないかしら! どうも...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...それだけにどうにも拂いのけることのできない憎惡のために...
三好十郎 「肌の匂い」
...さういへば八幡は金を拂ふと末野に...
室生犀星 「末野女」
...こちらで拂ふのが當り前だといふふうであつた...
室生犀星 「渚」
...一疋の蛾が彼女の片手に拂はれてぱたぱたと疊の上で藻掻いてゐた...
横光利一 「蛾はどこにでもゐる」
...先祖代々が命より大事にして固守し來つた山林田畑を自分等の代になつて賣拂つて...
若山牧水 「古い村」
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