...動く群衆がお互同志を押し合い又私をも押したり...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...押し合いへし合い狭いところにいがみ合ってるように聞こえる...
伊藤左千夫 「廃める」
...まるで檻の中に犇(ひしめ)きあう大蜥蜴(おおとかげ)の群(むれ)のように押し合いへし合いしているのです...
海野十三 「崩れる鬼影」
...七時五分着、急行列車がいまプラットホームにはいったばかりのところで、黒色の蟻(あり)が、押し合い、へし合い、あるいはころころころげ込むように、改札口めがけて殺到する...
太宰治 「座興に非ず」
...私の腹のどん底で噛み合い押し合い啀(いが)み合うている...
種田山頭火 「赤い壺」
...そこへ来て押し合いへし合いしている群集に取巻かれた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...店の間を押し合いへし合いしてぞろ/\人間(にんげん)が通る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...あわただしい連中の押し合いへし合う群で埋まってしまった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...押し合い抱き合いうようよして……...
豊島与志雄 「春」
...組み合い押し合いで...
中里介山 「大菩薩峠」
...ダアサイナダアサイナドウロクジンヘダアサイナそうして、今、揉み合い、押し合いながら、この悪女塚の教場の方へと押し上って来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...御遠慮なしにいただきますよ」お婆さんは、三椀まで換えて、お蕎麦の御馳走になっているうちに、例の揉み合い、押し合いの子供たちは、もはや盛んな勢いで、与八の道場の前、悪女塚のところへ押し上り、溢(あふ)れ出して、そこで前よりはいっそう馬力をかけて、押し合い、へし合いしている...
中里介山 「大菩薩峠」
...その一台の馬車を中心にして、これらの群集が、押し合い、へし合い、なぐり合いをしているのだということがわかりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...――なんという恰好で二人は電話のところで押し合いをやっていることだろう! 外見は二人とも滑稽なくらい従順だった――そして...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...押し合いへし合いの大広間にやってきた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...そして強制収容后力と力の押し合いが一段落ついた場合には...
槇村浩 「我々は牢獄で何をなすべきか」
...そうした事情をこれまた知る由もない船頭衆は押し合いへし合う背後の船を避けようため...
正岡容 「小説 圓朝」
...ひどい押し合いでのります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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