...併し胸に暗黒を抱く者は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...無政府共産主義の猛烈な考へを抱く樣になり...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...執念深くとこしへに怨抱くはわれに不可...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...再び弟子が斯かる企みを抱くやうなことがあつては甚だ危いと思つた飛衞は...
中島敦 「名人傳」
...また一面軍備を拡張して世界経営の野心を抱くようにもなり...
野上豊一郎 「パラティーノ」
...殿樣にお怨みを抱く者の仕業(しわざ)にございます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...執拗(しつあう)な怨を抱くものゝ仕業といふことになります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...体を抱くやうにして...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...まとまった金を手に入れた若者が抱くあの訳の分からない浮き浮きした気分が彼を満たしていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...細々したことに好奇心を抱くところ...
宮本百合子 「明るい海浜」
...その様子に不審を抱く人もあって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宇宙を抱くことあたかもその町の如く...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...又は赤ん坊を抱く真似をして...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...同じ悲嘆を抱くもの...
吉川英治 「新書太閤記」
...ここでは一ぷくの感を抱くころではないか...
吉川英治 「随筆 新平家」
...わたくしの抱く不審は」「ちがうと思う」馬は黙々と老公をのせて弛(ゆる)い坂をのぼり坂を降ってゆく...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...三四町の幅をおいた池の向うには岩ばかりから成り立った嶮しい山が恰もその池を抱く様にして聳えていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...山城摂津の武士のなかに不平を抱くものも決して少くはなかった...
和辻哲郎 「鎖国」
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