...罪人らしく自分の罪を上辷(うわすべ)りに人と神との前に披露(ひろう)もした...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...四今年の春の巴里のサロンの畫譜を披いて...
石川啄木 「鳥影」
...披露にまわる衣服(きもの)にこれこれかかるとか...
岩野泡鳴 「耽溺」
...仲人を立てて親類にも披露(ひろう)の出来る相手を捜しゃいいのに」「あっしも一つそういうのを捜しましょう」「その気で付き合おうか――もっともお雪は駄目だぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そういえば、披露式の夜、葵にたいするそれとない無礼な態度、人殺しといわんばかりのあてこすりも、いまにしてみればその意味がわかるのである...
久生十蘭 「金狼」
...誠意を披瀝(ひれき)して話せば...
火野葦平 「花と龍」
...今日買ってきたばかりの「プルウスト」を出鱈目(でたらめ)に披(ひら)きながら読み出した...
堀辰雄 「旅の絵」
...一昨夜の出来事だとのことゝ現に大森君が私に披露いたしました...
牧野信一 「女に臆病な男」
...ここに君の書信(昭和二十一年八月二十一日発信)の全文を披露し紹介する...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...瞬間的に披瀝されるところが...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...駅長図を披(ひらい)て行行(ゆく/\)委細にとけり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...取るにも足らぬ女わらべの前で披露するということはござんすまい」「ひと聞きの悪いことを云うな...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...当然皇子として披露さるべき筈であることがその当時の国情から考えても...
夢野久作 「死後の恋」
...又対岸の蘭領のリオ島外(ほか)諸島が遠近に由(よ)つて明るい緑と濃(こい)い藍(あゐ)とを際立たせ乍(なが)ら屏風の如く披(ひら)いて居るのも蛮土とは想はれない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...とりわき述懐の歌に煩悩起伏の醜き自己をあからさまに披瀝せられたるなど...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...もそっと手もとへ」秀吉は披(ひら)いて黙読していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...きょうは三法師の承祖披露(しょうそひろう)の祝日である...
吉川英治 「新書太閤記」
...なお書面はすぐ披(ひら)きもせず...
吉川英治 「新書太閤記」
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