...次に左側に向って大嶂壁の下を通り抜ける...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...わかったとしてもそういう高度では、ちょっと戦闘機も昇ってゆきかねるし、下から高射砲で打とうとしても、夜間の事でうまく発見して覘(ねら)い撃つことも出来ないという訳で、どこか抜ける...
海野十三 「空襲下の日本」
...金があれば田舎へすつ込んで鶏でも飼つてこの反動期を切り抜けるんだがなア...
武田麟太郎 「現代詩」
...子供がそれをすっぱ抜けるか...
太宰治 「十五年間」
...そこを抜けるとからっとした広い傾斜面でどこも秣畑(まぐさばた)になっている...
田畑修一郎 「石ころ路」
...この危機を切り抜ける方針は見出されるべきだ...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...丁度シヤンパンの栓が抜けるやうな音をたてゝ...
ボードレール 富永太郎訳 「射的場と墓地」
...いいか、この柳田君はな、なりかたちこそ小さいが、恐(こわ)いものを持っているぞ、これ見ろ、この長い刀をよく見ろ、伊達に差しているのではないぞ、抜けるのだぞ、抜けば斬るのだぞ、貴様のようなでぶといえども、芋を切るように真二つにこの刀で人が斬れるのだぞ、この人のなりかたちが小さいからって呑んでかかっちゃいかんぞよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...此集には見えないが京の隧道(ずいどう)を舟で抜ける所抔(など)は未(いま)だに余が頭に残って居る...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...薄気味悪く左右に見て裏へ抜けると...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...旧市街を抜けると...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...少し張合が抜けるがまあ仕方がない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...目から鼻へ抜けるような性(たち)の男です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...目から鼻へ抜けるような男で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...目から鼻に抜ける儲(もう)け師...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...参木は群衆の中から擦り抜けると...
横光利一 「上海」
...音もなくごそりと一つの歯が抜ける...
横光利一 「夢もろもろ」
...そちのいった抜け道とはどこか」「向うに見える森を抜けると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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