...と背後(うしろ)をすり抜ける出合がしら...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...反(かえ)って危険を抜けることができ...
海野十三 「少年探偵長」
...かつ容易には言い抜けることのできないものがある...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「ファシズムとは何か」
...路地を通り抜ける時試(こゝろみ)に立止つて向うを見れば...
永井荷風 「路地」
...目から鼻へ抜けるこの少年の頭には...
中里介山 「大菩薩峠」
...いいか、この柳田君はな、なりかたちこそ小さいが、恐(こわ)いものを持っているぞ、これ見ろ、この長い刀をよく見ろ、伊達に差しているのではないぞ、抜けるのだぞ、抜けば斬るのだぞ、貴様のようなでぶといえども、芋を切るように真二つにこの刀で人が斬れるのだぞ、この人のなりかたちが小さいからって呑んでかかっちゃいかんぞよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...脇(わき)の下に抱(かか)えながら玄関から勝手の方に通り抜ける時...
夏目漱石 「行人」
...今日帰りにちょうどいい機会だから大学を通り抜けるついでに理科へ寄って...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...天井を突き抜けるような大欠伸(おおあくび)をしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前の掛けた縄なんか抜けるのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...控えの間を通り抜けるとき...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...振り向きもせずに駈け抜けるやうにしてゐた...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...「この上引っぱったら足が抜けるばかりだが...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...それはあんな目から鼻へ抜けるような人ですから...
森鴎外 「雁」
...日光から塩原に抜ける高原越の風景画で...
柳田国男 「故郷七十年」
...そしてバックが弾丸のように彼の前をかけ抜けると...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...「チッ」とか「フン」とかいった風に眼を外(そ)らして通り抜けるのさえある...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...中身は抜けるという卑俗(ひぞく)な道理を...
吉川英治 「新書太閤記」
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