...生際(はえぎわ)が抜け上って頭(つむり)の半ばから引詰(ひッつ)めた...
泉鏡花 「悪獣篇」
...宿を欺くため座敷を抜けて持って入ったのが...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...突き抜けてじかに子規子その人を見よ...
伊藤左千夫 「絶対的人格」
...密林の中を突き抜ける途はないのか」「ありません...
梅崎春生 「日の果て」
...助りますよ」歯の抜けたお婆さんが...
海野十三 「空襲葬送曲」
...この「抜けウイルソン」よりもまた二年早いのであるが...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...「初めのうちは誰でも間が抜けるもんですよ...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...畝傍御陵・松老いて鴉啼くなり橿原神宮・この松の千代に八千代の芽吹いてみどり・みたらし噴く水のしづかなる声・旅もをはりの尿の赤く枯れきつてあたゝかな風ふくあすは雨らしい風が麦の穂の列ぽろり歯がぬけてくれて大阪の月あかりぬけた歯はそこら朝風に抜け捨てゝ一人もよろしい大和国原そこはかとなく若い人々のその中に私もまじり春の旅白船君からのたよりでは...
種田山頭火 「旅日記」
...正面から曲者に咽喉(のど)を刺されるという間抜けな法があるものか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...抜け荷は厳重な国禁で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...要之助は水準を正に抜けでた美青年である...
浜尾四郎 「夢の殺人」
...何だか腑抜けみたいなり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...君がその冒険を無事に切り抜けるように...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...間抜け」クラークスンが立ち上がり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...あるいはズット先に駈抜けているものもあるし...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...ころがるように家を駈け抜けながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...それは自分が練塀町(ねりべいちょう)の裏からせまい露地を抜けて大学へ通勤する時...
森鴎外 「雁」
...ずっと通り抜けると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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