...草生(くさはえ)の空地を抜けて...
泉鏡花 「浮舟」
...遁げた抜けがらの巣を――窺(うかが)えば――――籠(こも)るのは...
泉鏡花 「薄紅梅」
...躰(てい)よく言抜けやうとしたつて駄目(だめ)だぜ...
泉鏡花 「海城発電」
...ずば抜けた独創力に恵まれているものだ...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...いわば目から鼻に抜けるほどの才物であった...
太宰治 「グッド・バイ」
...「羽左衛門」を知らないほど間の抜けた彼の顔にも...
谷譲次 「踊る地平線」
...それから後、籠抜けの伊八は、誰をつれて行くことになったか、昼の疲れで寝込んでしまったのに、米友はそこへ帰って来た模様はありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...真事はその間を向う側へ馳(か)け抜けて...
夏目漱石 「明暗」
...あんなアクの抜けた洒落者は滅多にありませんよ」仁三郎はそう言いながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...腕が抜けそうになったところでいった...
久生十蘭 「無月物語」
...咽喉を通り抜けて行くと...
火野葦平 「花と龍」
...歯の抜ける夢みると友人知人に不幸ありとの占ひは...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...刀身は鞘から半分ほど抜け出して...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...今にも足が腰のつけ根から抜けてしまいそうで...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...あの髪の毛のゆらめくような樅の木立の間(あいだ)を抜けて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...悪い「時」はこれをかけ抜け...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...抜け出して行ったものがあった...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...もう抜け目のない今出川通いの客は...
吉川英治 「私本太平記」
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