...波止場にあがって居留地を抜けその豪勢なのにびっくりした...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...身体の節々が抜けて行く様な...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...馬は通り抜ける...
鈴木三重吉 「千鳥」
...いくつもの午前をわたしはこっそり抜けだして...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...いつのまにか宮の裏へ抜けると...
寺田寅彦 「写生紀行」
...これは伊那(いな)盆地から松本平(だいら)へ吹き抜ける風の流線がこの谷に集約され...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...彼女は、間の抜けた、困却しきった微笑を浮べて横に首をまげながら、媚びていいものか、どうか、という風に、客の顔色をうかがった...
中島敦 「プウルの傍で」
...臨機応変に難関を切り抜けて行くつもりの計画だから...
夏目漱石 「虞美人草」
...少し張合が抜けるがまあ仕方がない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...間抜けな面じゃねえか」「…………」恐ろしい毒舌を浴びて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...くるりと加野の手をすり抜けたが...
林芙美子 「浮雲」
...歯は全部抜けたが...
久生十蘭 「新西遊記」
...評判は市場でも飛び抜けていたし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...どうやってそれを切抜けようかとばかりあせる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一つ全速力で直方まで遣(や)ってくれ」と云って……」「……エッ……そ……それじゃあの呉一郎の夢遊病は……」正木博士は私の前を通り抜けつつ振り返って冷笑した...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...夏草のしげった空き地の細道をななめに抜けて行こうとした時です...
吉川英治 「江戸三国志」
...抜け毛みたいにバラ撒(ま)いたかのような感情ムキ出しの墨の痕が...
吉川英治 「私本太平記」
...裏門から表門へ抜け...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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