...そして抜き足差し足で...
海野十三 「蠅男」
...そして差し足抜き足そこを立ち去つたと思ふと...
薄田泣菫 「茶話」
...抜き足さし足広書院のほうへちかづいていく佐平治とても...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...こんどは彼女の寝室の中を誰やら抜き足で歩いている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「マリ・デル」
...ソロソロと屏風の麓を抜き足して歩き出したのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのあとを抜き足で追っかけると...
中里介山 「大菩薩峠」
...抜き足して近づけば...
中里介山 「大菩薩峠」
...余りの尊さに斯様(かよう)な内証は秘密にして置いた方がよいと抜き足して出て来たそうである...
中里介山 「法然行伝」
...抜き足で通って行った...
本庄陸男 「石狩川」
...互ひの人影に驚きながらも声を立てることを禁ぜられた滑稽な抜き足でひよろ/\と踊り出したのである...
牧野信一 「まぼろし」
...抜き足で近より見れば...
南方熊楠 「十二支考」
...そこで更闌(こうた)けて抜き足をして...
森鴎外 「阿部一族」
...そおっと抜き足で去った...
山本周五郎 「おばな沢」
...抜き足さし足で廊下を伝って行って...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そこで藤村さんは胸をドキドキさせながら抜き足...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...かくまいだてまたは逃走の伝手(つて)をあたえたるものは御法に律して重罪たるべきもの也(なり)甲府町方奉行所「なアるほど……」馬春堂は番屋のそばを抜き足さし足に離れて来て...
吉川英治 「江戸三国志」
...将監は、そっと抜き足で、戻って来た...
吉川英治 「私本太平記」
...我々をして一本だけ点けていた懐中電灯の光量を落とさせたのは――そして通常の歩行を抜き足差し足へと変えさせ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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