...人の手配(てくばり)に抜かりなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...留守中の万事は抜かりなく整えておいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...抜かりなくこの座敷を...
中里介山 「大菩薩峠」
...「御精が出ますね」「うん」米友も鍬を休めていると、お雪ちゃんはだんだん近寄って来て、「少しお休みなさい」「どーれ」と言って、米友は鍬を投げ捨てて、まだ掘り起さない掛けごろの一つの木株へどっかと腰をおろしたが、さて、こういう場合に、抜かりなく、間(あい)のくさびにもなり、心身疲労の慰藉ともなるべき――アメリカインデアン伝来の火附草をとってまず一服という手先の芸当が米友にはできません...
中里介山 「大菩薩峠」
...すっかり締めきりだ」「廊下のしまりの方もお頼み致しますよ」「よしきた」すべて抜かりなく締めきってしまって...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんならそうと、早くおっしゃって下さればいいに、焦(じら)さないで早くそれをここへ出して頂戴な」「ところがだね、そこは憚りながらがんりきの知恵で、抜かりなく、あのお手元金三百両を持出したことは確かに持出したんだが――ここまで持来(もちこ)して、お前さんを喜ばせる運びまで行き兼ねたのが残念千万なんだ」「なあんだ、途中で落しでもしたのかい、そのくらいなら、そんなお話を聞かせてくれない方がかえってよかった」「ところがね、まだあきらめるには早いんでしてね、あの場合、大金を持って逃げちゃあ危ねえと思うから、ちょっと預けて出たんだ、ちょっと知合いへね」「その預け先はわかっているの」「それはわかっているさ、行けば、いつでも、ちゃあんと渡してくれることになっている」「どこなの――」「高山の町よ――」「高山じゃ、つまらない、欲しくったって、二度とあすこへ行けますか」「ところが、ここで気を抜いたら、わっしが、ちょっと行って受取って参りますから、御安心ください」「ちょっと行くったって、お前、ここはもう近江の国じゃないか、これから美濃の国を通り過して、それからまた飛騨の高山まで、ちょっくらちょっとの道のりじゃありませんよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...あらかじめ抜かりなく打合わせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...司会者としての用心に抜かりなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...我々に於ても抜かりなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...その辺抜かりなく――」病床に半身を起したのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ラルフは手抜かりなく...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...熱心に抜かりなく...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...抜かりなくついております...
吉川英治 「上杉謙信」
...抜かりなく急速に手を廻しましょう」李儒は大股に去って...
吉川英治 「三国志」
...抜かりなく調えておいでになられますか」「もとより...
吉川英治 「三国志」
...お抜かりなくねがいたい」「分りました...
吉川英治 「三国志」
...抜かりなくしておきました」「抜かりなく?」よくしたとでも賞めることか...
吉川英治 「私本太平記」
...吉良方でも抜かりなく...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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