...讀(よ)みかけた夕刊(ゆふかん)を抛(はふ)り出(だ)すと...
芥川龍之介 「蜜柑」
...不意に自分の論理を抛出(なげだ)して対手(あひて)を笑はせたりする...
石川啄木 「葉書」
...折角(せっかく)手にした懐中電灯も其場(そのば)に抛(ほう)り出して...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...読み終えるとそのまま抽斗の中へ抛り込んでしまったのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...「病気とも頓死(とんし)とも書いてないわ」抛(ほう)りだされた手紙を拾い読みながら...
徳永直 「あまり者」
...どぼんと錘と糸を抛(ほう)り込んでいい加減に指の先であやつっていた...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...その踏臺の傍に無造作に抛り出してあつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自己の全體性の無條件的抛棄が要求される...
波多野精一 「時と永遠」
...「横濱征伐に先掛致しくれと申す譯にはこれ無く此(この)方共身命を抛ちて征伐致候間...
横瀬夜雨 「天狗塚」
...あんたはん抛(はふ)つといて私(うち)ら行つて来ますえ...
横光利一 「悲しめる顔」
...それも抛り捨てながら自問自答に...
吉川英治 「江戸三国志」
...編笠を片隅に抛(ほう)りだすと...
吉川英治 「剣難女難」
...鼻くそを抛(ほう)るように云った...
吉川英治 「新書太閤記」
...男は手の刺叉(さすまた)も抛(ほう)り出して「知らぬことじゃあございましたが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ぶうんと抛り捨てる...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...生(なま)大根のように人間の腕を草むらへ抛(ほう)り出した...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そこに止まって石を抛(ほう)ってみた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...大地へ抛(ほう)り出(だ)したが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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