...折柄(おりから)頸(くび)を延して聴き惚れている王※のぼんのくぼを目蒐(めが)けて...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...この物資不足の折柄(おりから)...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...却(かえ)って家の方がどうなったであろうかと案じていた折柄...
谷崎潤一郎 「細雪」
...粉飯ばかりの折柄に珍らしく美味しく...
豊島与志雄 「落雷のあと」
...開国論の盛んなる折柄...
直木三十五 「南国太平記」
...大勢(おおぜい)食事の折柄(おりから)腹こなしに一席弁じたくば亜米利加人(アメリカじん)が食卓の祈祷(きとう)の如きまだしも我慢がなりやすし...
永井荷風 「桑中喜語」
...折柄俄雨が一方から水面を騷がしてさあつと降つて來た...
長塚節 「佐渡が島」
...さすがの鷲(わし)も少々持て余した折柄(おりから)...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...天下靜謐(せいひつ)の折柄...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...折柄来た京極を誘ってホテ・グリへ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...折柄おしよせるオロシャの勢力があり...
本庄陸男 「石狩川」
...折柄上方の街々にも...
正岡容 「寄席」
...折柄、賑やかな新宿の騒ぎ唄をよそに頑是(がんぜ)ない子を抱きしめてこの正直一途の爺やがホロリホロリと涙しながら角筈さして、進まぬ足を引き摺っていく辺りは、無韻の詩である...
正岡容 「我が圓朝研究」
...折柄暑中休暇で帰省してゐる此土地の知合の青年が三人で...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...忙しい折柄にこのケシネが絶えると...
柳田國男 「食料名彙」
...船の上に引き上げました折柄...
夢野久作 「白髪小僧」
...折柄の自動車に飛び乘り...
若山牧水 「梅雨紀行」
...折柄烈しく音を立てて降りそめた雨を聞きながら...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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