...衆情枕をさへ安んぜざりし折柄...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...躊躇する折柄(おりから)...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...母様(かあさん)は病気を勤めて、二階へ先生を起しに行って、貴郎(あなた)、貴郎と云う折柄...
泉鏡花 「婦系図」
...そういう折柄、リーマン博士が、初めて僕ら新聞記者を引見するという知らせがあったのである...
海野十三 「宇宙尖兵」
...折柄ちょうど店の者が自動車を持って岩田を迎えに来たので...
海野十三 「すり替え怪画」
...折柄(おりから)...
海野十三 「四次元漂流」
...お銀様の頭が故郷の山川に向った折柄...
中里介山 「大菩薩峠」
...折柄ダンスの一くさりが終つたばかりで...
南部修太郎 「死の接吻」
...折柄、朗らかな伊太利の小唄――、夜のビルディングの空気に、遠慮もなく美しいメツオ・ソプラノを響かせて、上の方から香川礼子が降りて来たのです...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...折柄おしよせるオロシャの勢力があり...
本庄陸男 「石狩川」
...「折柄の闇にまぎれて...
本庄陸男 「石狩川」
...折柄間もなく新穀の出廻(でまわ)り期を控え...
本庄陸男 「石狩川」
...甲板上の笑声は折柄青空を衝(つ)いて鳴った出港笛(ホイッスル)のために掻き消された...
牧逸馬 「上海された男」
...はじまるばかりになっている折柄...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...折柄寒き月明りに震へつつ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...折柄のしぐれ空の曇りが一さいをもうろうとぼかしてゐて...
室生犀星 「帆の世界」
...御病気の折柄をも構いませず...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...折柄の満潮に身を投じたものらしく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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