...躊躇する折柄(おりから)...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...糧食難の折柄(おりがら)じゃ...
海野十三 「人造人間戦車の機密」
...兎角国中に穏かならぬ謡言(ようげん)が専らである折柄...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...折柄二三頭の毛むくじゃらの小馬が...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...折柄(おりから)向う座敷の方角から...
夏目漱石 「虞美人草」
...天下静謐(せいひつ)の折柄...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...四月の十五日歸國(きこく)に極(き)まりて土産物(みやげもの)など折柄(をりから)日清(につしん)の戰爭畫(せんさうぐわ)...
一葉女史 「ゆく雲」
...片足を使えないほどの手ひどい目にあったこと……折柄(おりから)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...その周旋を誰(たれ)に頼むと云(い)う手掛りもなく当惑の折柄(おりから)...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...折柄(おりから)の雨降にも用捨なく...
二葉亭四迷 「平凡」
...折柄見物に来てたダッシー八田氏と共に行く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...どうせ食い物の足らぬ折柄...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...折柄、そこへ訪れてきた婦人が母であること分り、さらにその母によってお国の行方また分るのは、いよいよ筋が引き締まってきていい...
正岡容 「我が圓朝研究」
...折柄訪ねて来た森茉莉さんにこの夜景を紹介してほめてほしかったが...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...折柄の満潮に身を投じたものらしく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...折柄安否を氣遣つて伊豆から渡つて來て呉れた高島富峯君と共に大悟法君の悲壯な出立を沼津驛に見送つたのであつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...折柄季節にも当っていたので...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...それには、折柄の西日が、あの薬師如来の黒い銅の肌に、きわめて適当な照明を与えていたということも、あずかって力があったであろう...
和辻哲郎 「四十年前のエキスカージョン」
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