...病院で退屈(たいくつ)をもてあましている折柄(おりから)...
海野十三 「少年探偵長」
...折柄ちょうど店の者が自動車を持って岩田を迎えに来たので...
海野十三 「すり替え怪画」
...赤外線男の噂(うわ)さの高い折柄(おりから)でもあったので...
海野十三 「赤外線男」
...御隠居様にも御目に掛けたいと存じたる折柄...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...折柄の快晴の秋の日に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...今般御上洛被仰出折柄難捨置(おほせいださるるをりからすておきがたく)...
中里介山 「大菩薩峠」
...折柄桜時故ニ風景モ一入(ひとしお)ヨク...
中里介山 「大菩薩峠」
...高円寺一丁目に居住する文士青地大六(30歳)の外出中の借家より発火し火の手は折柄の烈風に猛威を揮って留守居たりし大六氏の内妻房枝(29歳)及び一子守(2歳)は無惨にも逃げ遅れて焼死を遂げた...
西尾正 「陳情書」
...折柄エレベーターが八階へ着いたばかりで...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...拝啓残暑かえって厳しき折柄いよいよ御清健のことと拝察賀(よろこ)び奉(たてまつ)り候...
野呂栄太郎 「岩波茂雄宛書簡」
...折柄の凍氷降雪で...
本庄陸男 「石狩川」
...重なり合つた二つの美しい顔と顔には、じつとり玉の汗がながれ、光つて、折柄、廊下を小走りに行く誰かの足音...
正岡容 「吉原百人斬」
...はじまるばかりになっている折柄...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...折柄さしかゝつた橋の下を...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...利章は「浮浪の身の上なれば、御ことわり可申歟(まうすべきか)とも存候へども、閑居徒然の折柄、御尋に預候はば、面談可申候」と返事をした...
森鴎外 「栗山大膳」
...御用繁多の折柄に付(つき)...
夢野久作 「斬られたさに」
...ほとんど食事も進みかねておりましたのでございますが、その折柄、去る九日の午前出勤中に外務省の機密局長M男爵閣下宛、配達致して参りました封書中に、夫の筆跡に相違ない無記名のもの一通を見付けましたので、思わず胸を轟(とどろ)かせました...
夢野久作 「暗黒公使」
...吾国の国防と外交が極度の孤立屏息(へいそく)状態に陥りおりたる折柄...
夢野久作 「暗黒公使」
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