...色香折敷く屈(かが)み腰で...
泉鏡花 「薄紅梅」
...」今度はやや近寄って、僧の前へ、片手、縁の外へ差出すと、先刻(さっき)口を指したまま、鱗(うろこ)でもありそうな汚い胸のあたりへ、ふらりと釣っていた手が動いて、ハタと横を払うと、発奮(はずみ)か、冴(さえ)か、折敷ぐるみ、バッタリ落ちて、昔々、蟹(かに)を潰(つぶ)した渋柿に似てころりと飛んだ...
泉鏡花 「海異記」
...斉(ひと)しくその左右に折敷き...
泉鏡花 「海神別荘」
...折敷さえ満足に出来ず...
太宰治 「鉄面皮」
...折敷(おしき)に載せて直(じ)かに畳の上に置いた...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...両手で持って折敷(おりし)きのような形に身体(からだ)を立て直すと...
中里介山 「大菩薩峠」
...折敷の下物を手づかみで食い...
久生十蘭 「無月物語」
...折敷(おしき)や菓子などを運んでくる男女の下衆(げす)たちのなかに...
堀辰雄 「曠野」
...父宮へも浅香木の折敷(おしき)...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...小枝でそういう鉤をこしらえて三方折敷(さんぼうおしき)に載せて神棚(かみだな)に上げておく家もあり...
柳田国男 「こども風土記」
...そうして生のままですぐに折敷(おしき)の上に取るのだから...
柳田国男 「木綿以前の事」
...田打男の人形を折敷(おしき)に載せ...
柳田国男 「雪国の春」
...旧式折敷の構え、執銃立射の構え、寝台抱え……なぞ、数十分乃至数時間にわたる拷問の恐ろしさは経験のある人でなければ説明しにくい...
夢野久作 「ざんげの塔」
...白木の折敷(おしき)と杯とが備えてある...
吉川英治 「上杉謙信」
...出陣の式のカチ栗や昆布(こぶ)の折敷(おしき)に...
吉川英治 「私本太平記」
...肴の折敷(おしき)を...
吉川英治 「平の将門」
...折敷きの構えと云うのか...
吉川英治 「松のや露八」
...すぐ自身の馬の後脚を折敷かせ...
吉川英治 「源頼朝」
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