...折敷(おしき)や高坏(たかつき)を...
芥川龍之介 「偸盗」
...」今度はやや近寄って、僧の前へ、片手、縁の外へ差出すと、先刻(さっき)口を指したまま、鱗(うろこ)でもありそうな汚い胸のあたりへ、ふらりと釣っていた手が動いて、ハタと横を払うと、発奮(はずみ)か、冴(さえ)か、折敷ぐるみ、バッタリ落ちて、昔々、蟹(かに)を潰(つぶ)した渋柿に似てころりと飛んだ...
泉鏡花 「海異記」
...其の折敷の穴に鼻を指通して...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...又明月記に元久二年二月二十三日御七条院此間予可儲肴等持参令取居之長櫃一土器居小折敷敷柏盛海松覆松とあれば昔時は貴人も食用に供せられたるならん」「又海藻の種類は多し模様として応用得べきもの少からず然れども古来諸種の工芸品の模様に応用せられたるものは実にみるのみなりみるは其形状のみならず体色も用ひられてみる色といへる緑に黒みある色をも造られたり」とある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...自身で折敷(おしき)を持って言っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...沈(じん)の木の四つの折敷(おしき)に若菜を形式的にだけ少し盛って出した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雪に折敷かれた笹の道や...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...旧式折敷の構え、執銃立射の構え、寝台抱え……なぞ、数十分乃至数時間にわたる拷問の恐ろしさは経験のある人でなければ説明しにくい...
夢野久作 「ざんげの塔」
...膳部の折敷には、ちょうど出陣か勝軍(かちいくさ)を祝(ことほ)ぐ時のように、昆布(こんぶ)と栗などが乗っていた...
吉川英治 「上杉謙信」
...折敷(おしき)のさかなや酒の銚子をはこんで来た...
吉川英治 「私本太平記」
...出陣の式のカチ栗や昆布(こぶ)の折敷(おしき)に...
吉川英治 「私本太平記」
...松平方の鉄砲もみな折敷(おりし)いた...
吉川英治 「新書太閤記」
...折敷(おしき)には乾肴(ほしざかな)...
吉川英治 「新書太閤記」
...一組ずつ折敷いて...
吉川英治 「新書太閤記」
...水ぎわ近く折敷いて...
吉川英治 「新書太閤記」
...肴の折敷(おしき)を...
吉川英治 「平の将門」
...折敷きの構えと云うのか...
吉川英治 「松のや露八」
...折敷(おりしき)に構えた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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