...番兵は折れて出る外はなかった...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...と折れて出るところまできた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...我から良人が折れて出るのを待つように...
徳田秋声 「黴」
...彼女が折れて出ることをどんなにか待っていたろう! 恐れ入ったという色を一寸見せてさえくれたら……もう止して下さいという様子を一寸見せてさえくれたら……振り上げた拳の下から一寸身を引いてさえくれたら……私の気はそれで済むのであった...
豊島与志雄 「理想の女」
...折れて出るわけにもなおさらゆかず...
中里介山 「大菩薩峠」
...頭を下げて先方から折れて出るのを待っている...
夏目漱石 「虞美人草」
...――姪(めひ)のお喜代が折れて出るまで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕に折れて出るようになんてすすめはしないだろうよ」「そんなこと長所じゃないわよ」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...なんであろうと、いうだけのことはいうんだから」ピエールさんが、とてもかなわないといったようすで、折れて出る...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ロス氏のように初めから折れて出ることはできない...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...やはりこちらから折れて出るべきであろうかなどと煩悶(はんもん)をしながら大臣の去ったあとまでも雲井の雁は庭をながめて物思いを続けていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...むしろ事態の方が折れて出るのを待つであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...従い・へつらい・折れて出るのは司令官の方で...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だがこっちから先に折れて出るのは...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...林から折れて出ると直ぐ大野原の一端に入り込んだ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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