...紺絣(こんがすり)の単衣(ひとへ)の裾を高々と端折り...
石川啄木 「赤痢」
...三室戸様が御拝謁の折りは...
上村松園 「画筆に生きる五十年」
...指を折り曲げていた...
海野十三 「疑問の金塊」
...今の人たちが馬に乗る折りのやうに象の背にまたがつて...
薄田泣菫 「茶話」
...よく慣れた手付で罎の頸を叩き折り...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...まだ私の息子も娘も時折り思いついた品物を携えて見舞いに来ていたので...
鷹野つぎ 「窓」
...我は女、とても敵ひがたき弱味をば付け目にして、と祭の夜の卑怯の處置(しうち)を憤り、姉の全盛を笠に着て、表一町の意地敵に楯つき、大黒屋の美登利、紙一枚のお世話にも預らぬものを、あのやうに乞食呼ばはりして貰ふ恩は無し、と我儘の本性、侮られしが口惜しさに、石筆を折り、墨を捨て、書物も十露盤も要(い)らぬものに、中よき友と埓も無く遊びし美登利...
高山樗牛 「一葉女史の「たけくらべ」を讀みて」
...多少の骨折り賃というやつを恵んでいただきてえんでございます」「ふふん――名刀を手に入れた時は...
中里介山 「大菩薩峠」
...マヘボ付近の大岩窟中に潜入した兇蕃たちは時折り警備線を突破しては討伐隊と小競(こぜ)りあいを演じていた...
中村地平 「霧の蕃社」
...町内でも指折りの丸持ちで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...指折りの繁昌と言はれて居るのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小さく折りたたんだ二ページの邦字新聞をとりだして...
久生十蘭 「あなたも私も」
...けれど、とにかく、一度、九州に帰ってからということで、話が折り合うた...
火野葦平 「花と龍」
...折りから路傍にあったこの蓼をボントクタデといって会員に教えた...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...最も健全なものをあみ出してゆく骨折りということの具体性を...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この町でも指折りの旧家としてきこえていたけれど...
矢田津世子 「凍雲」
...「ここで一つ東軍にお骨折りを示しておけば...
吉川英治 「新書太閤記」
...打ち折り束ねまるめて貧人に与えた...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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