...折しも河岸の方より走せ来る人力車々上の人がヤヤという声とともに...
饗庭篁村 「良夜」
...折しも欄干越の桂川の流(ながれ)をたたいて...
泉鏡花 「遺稿」
...その折しも、この地球のさわぎを知った火星の生物が、地球の崩壊前に人類やその他の動植物を手に入れ、火星へ持ってかえって、人類や動物は、これを家畜とし、植物も新しい資材として利用しようと思い、ここに火星兵団を編成して、地球へ攻めてくるのです...
海野十三 「『火星兵団』の作者の言葉」
...ホホホホ」――え?と訝る折しも...
海野十三 「深夜の市長」
...やれやれと思った折しも...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...折しも後からすばらしいヘビーで駈けて來た電車がいま/\しかつたので...
竹久夢二 「砂がき」
...父なる人は折しも鋸(のこぎり)や...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...折しもテチス神工の惠携へ舟を訪ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 350折しも暗は蒼然と大地の上に寄せ來る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...折しもまだシャーロック・ホームズは朝食中だった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...分娩(ぶんべん)覚束(おぼつか)なしなど人々立騒(たちさわ)げる折しも...
福田英子 「母となる」
......
槇村浩 「ハンニバル雪のアルプ越」
...若しこの者が、お身の言うように稀代の美男子なら、ぜひどうにもして、わしも近づきになりたいものだ」と、言う折しも、中庭の、柴折戸(しおりど)があいて、だれかが飛び石づたいにはいって来ました...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...百両の金の工面に困(くるし)みし折しも...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...折しもあれ一人の女性(にょしょう)あり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...十二年間……折しもあれ日韓合併の事成るや...
夢野久作 「爆弾太平記」
...それに反して、張飛の蛇矛は、やや乱れ気味と見えたので、遥かに眺めていた曹操、袁紹をはじめ十八ヵ国の諸侯も、今は、内心あやぶむかのような顔色を呈していたが、折しも、突風のようにそこへ馳けつけて行った二騎の味方がある...
吉川英治 「三国志」
...折しも朝飯が出来たとて...
若松賤子 「黄金機会」
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