...折あるごとに自分も探して手に入れなければならないという必死な心持を持っています...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...で、折あるごとに、大官たちは電燈のこころよさ、火災の危険もないことなど、それとなくお耳に入れてみては、そこで『いかがでしょう、御便殿なども』と触れてみるが、陛下は『まあよい、まあよい』で、いつか二年余も経ってしまった...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...折あるごとに九兵衛の手をへて...
吉川英治 「江戸三国志」
...折あるごとに語り合ふことであるが...
吉川英治 「折々の記」
...この頃、さる人の携へて來た靈山子の、習畫帖といふやうな反古とぢを見たが、それを繰つてゆくと、よく崋山などがやつてゐたやうに、諸所の寺院、客室などでの遇目の古畫を、折あるごとに、手控へしてゐたことがわかる...
吉川英治 「折々の記」
...臣下はみな折あるごとに...
吉川英治 「三国志」
...「丞相はこの合戦中、折あるごとに、不肖高定を惜しんで下さるとのことに、深く恩に感じ、いま降参を誓って参ったのに、即座に殺せとはいかなる仔細ですか...
吉川英治 「三国志」
...在京中にも折あるごとに参(さん)じていたし...
吉川英治 「私本太平記」
...折あるごとに見られたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...久しい以前から折あるごとに秀吉のひそかに積みかさねていた好意の上に...
吉川英治 「新書太閤記」
...折あるごとに討たんと計っていつも失敗してきたことは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...――なぜといえば、敵(かたき)を憎む人間は討たずに生かしておくべきで、折あるごとに、恐怖と苦悶(くもん)と人生の酸味をなめさせてやる方が敵討以上の敵討だといって、甲州の鮎川部屋で出会った時も、自分を討たずに自分の情婦(おんな)のお稲を、力ずくで、奪って去ったような男であるから――...
吉川英治 「野槌の百」
...生かしておけば、この後もまた、折あるごとに、自分を死へ謀(はか)るにちがいない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...武蔵はこれから折あるごとにこの絵を眺めていたのであったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...これはやはり武蔵が、最初にお通の心を誘惑し、手なずけてからは、折あるごとに、自分を悪くいって、お通につよい嫌悪を抱かせるようにしたためにちがいない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それから現代画として行われている山楽(さんらく)だの友松(ゆうしょう)だの狩野家(かのうけ)の人々の作品など、折あるごとに、武蔵は観てきた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...君公とつがえた約を果さねばならぬとかいって――折あるごとに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――その執念で、お通さままでを、折あるごとに、追い苦しめた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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