...此二三年間は思ふ所あつて試にわざと手入れをしないで投げやりに作つて見た...
會津八一 「菊の根分をしながら」
...いらだたしく選(え)り分けながら)すっかり投げやりになっているわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...とかくほかの座敷を投げやりにして...
徳田秋声 「縮図」
...如何に投げやりに書かれた作品にも...
豊島与志雄 「月評をして」
...――いったいに物ぐさとなり、投げやりになり、富子夫人に万事を一任した風が見えだした...
豊島与志雄 「自由人」
...経済上の極端な行詰りを投げやりにした...
豊島与志雄 「父の形見」
...投げやりには何もない...
豊島与志雄 「囚われ人」
...人の心を投げやりにするやうな...
林芙美子 「浮雲」
...もうどうでもいゝ事だと投げやりになつて来る...
林芙美子 「瀑布」
...つい仕事が投げやりになりがちな時は...
秘田余四郎 「字幕閑話」
...彼らよりも一層投げやりにそれを表わすことが出来た...
本庄陸男 「石狩川」
...投げやりにわらつた...
牧野信一 「F村での春」
...それがどんなに投げやりに書かれてゐるものでも...
牧野信一 「浪曼的時評」
...もつれたところもなくきれいに筋がそろったまま横に投げやりになっている髪の色に少し青みのできたのも艶(えん)な趣を添えたと見える...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...投げやりにされている...
山本周五郎 「いさましい話」
...再び事務は投げやりにされ...
山本周五郎 「いさましい話」
...なにしろ肝心の父やわたくし共がまるで商売を投げやりにしています...
山本周五郎 「新潮記」
...どこへ行くのだ、どこへ」さっさと、彼女が、ひとりして、先に、歩き出したので、良兼が、追いかけるように、いうと、玉虫は、投げやりに、うしろへ答えた...
吉川英治 「平の将門」
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