...中學生や青年雜誌の投書家の樣なあんこ供は別にして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...何とかして他に生活の道を求めて学問才芸を潰(つぶ)しに投売(なげうり)しても一家の経済を背負って立とうと覚悟した...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...余にして自己の信仰を定むる能(あた)わざれば余は果して何(いず)れの派に己を投ずべきか...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...それ限(き)り消息が絶えてしまったんです」書斎の安楽椅子にふかぶかと身を投げかけながら...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...敵意に燃える瞳を煙草のけむりのかげからひそかに投げつけ合つた...
太宰治 「猿面冠者」
...煮えたぎっている鉄びんを家人のほうにむけて投げつけた...
太宰治 「めくら草紙」
...この爆弾ではこいつをひねつて投下することになつてゐるので...
徳田秋聲 「フアイヤ・ガン」
...機械的に少しずつ豆を投げてやった...
豊島与志雄 「霧の中」
...それに投ずることであたかもすべての問は掃蕩されつくしたるごとくその進行を停止している...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...長い刀は一間ばかり前へ投げ出しているのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...その豆腐屋へ行って相談してごらんなさい」投げ足の弁天から...
中里介山 「大菩薩峠」
...手紙を投り込んだり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...泣くにも人目を恥れば二階座敷の床の間に身を投ふして忍び音の憂き涕...
樋口一葉 「にごりえ」
...いまにも投げつけるように...
久生十蘭 「金狼」
...だからその死骸は殺害者によって投げこまれたものではない...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...自分の家へ郵便が投げ込まれるのを遠くから見て飛んで帰った事がある...
夢野久作 「ナンセンス」
...父(とっ)さんの身体(からだ)を海に投込んでウチ達の舟を曳いたまま...
夢野久作 「爆弾太平記」
...擾乱(じょうらん)の渦(うずまき)の中に投ぜられた時...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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