...笑ひ乍ら縫掛のそれを抓(つま)んで見せる...
石川啄木 「鳥影」
...「お父(とっ)つぁん……縮緬じゃないか」と私は蒲団の皮を抓(つま)み上げて見せました...
橘外男 「蒲団」
...抓るかと思ふと今度は引つ掻く...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...くすぐるだけじゃ仕置にならないわ」「癖が悪いわ」「抓(つね)っておやりよ」「こいつめ...
中里介山 「大菩薩峠」
...袂(たもと)の中(なか)から記事文(きじぶん)の下書(したか)きして置(お)いた大半紙(おほばんし)を抓(つか)み出(だ)し...
樋口一葉 「たけくらべ」
...後ろから長い指を伸ばして耳の縁をグイとひどく抓られる時の...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...おれを打つなり抓(つね)るなりしないのだ」などとお言い続けになった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...辰男はインキに汚れた骨太い指で抓(つま)んで大口に食べた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...此奴(こいつ)を王宮の外に抓(つま)み出せ...
夢野久作 「白髪小僧」
...余りの不思議さに狐に抓(つま)まれたようになりつつ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...脅喝に来た奴でも温柔(おとな)しく抓(つま)み出すばかりだからね...
夢野久作 「焦点を合せる」
...お尻を抓(つね)っておやりよ」「そりゃ可哀そうだ」と...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...いつまで死骸と取っ組んでいるのだ」襟(えり)がみを抓(つま)まれて...
吉川英治 「新書太閤記」
...鼻抓(つま)みのみんみんを...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...半田屋のお店から抓(つま)み出された手前でございますから...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...星明りに見つけて抓(つま)んで水に落した...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...今までは鼻を抓(つま)まれても分らないような厚ぼったい闇を...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ササ出て行け出て行け」襟(えり)がみを抓(つま)んで...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索