...「葵の上を?」検校はだしぬけに鼻でも抓(つま)まれたやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...」彼女は抓るまねをしたが...
豊島与志雄 「春盲」
...今兄さんはここを抓ったが...
夏目漱石 「行人」
...「御承知の通り鼻汁(はな)をかむ時は、是非鼻を抓みます、鼻を抓んで、ことにこの局部だけに刺激を与えますと、進化論の大原則によって、この局部はこの刺激に応ずるがため他に比例して不相当な発達を致します...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...辰男はインキに汚れた骨太い指で抓(つま)んで大口に食べた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...同時(どうじ)に兩方(りやうはう)からそれを抓(つね)りました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...それとなく膝(ひざ)を抓(つね)ったりしながら...
山本周五郎 「七日七夜」
...一寸(ちょっと)の間(ま)狐に抓(つま)まれたような気持ちになった...
夢野久作 「鉄鎚」
...青眼先生は何だか狐に抓(つま)まれたような気がして...
夢野久作 「白髪小僧」
...犬の首ッ玉の耳の背後(うしろ)よりも少し下った処……八釜(やかま)しく云うと七個(ななつ)在る頸骨(けいこつ)の上から三つ目ぐらいの処をチョイト抓(つま)むと...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...宝石を抓(つま)み出して...
夢野久作 「涙のアリバイ」
...瞼(まぶた)の片方が抓(つま)んだような...
吉川英治 「新書太閤記」
...いつまで死骸と取っ組んでいるのだ」襟(えり)がみを抓(つま)まれて...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分で自分の口を抓(つね)らずにいられなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...板絵図の半分を抓(つま)み上げた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...抓んでおいて、又八の顔を、左右へ烈しく振り動かすので、又八は妙な悲鳴をあげて、「……ひゅう、ひゅう」いう、という意味らしいので六部は鼻から手を放し、「申すか」こんどは明瞭に、「いう」と、又八が眼からなみだをこぼして答える...
吉川英治 「宮本武蔵」
...暁(あかつき)の袋から一本を抓(つま)み出すと...
蘭郁二郎 「火星の魔術師」
...オーバーのポケットから小猫のような犬を抓(つま)み出した...
蘭郁二郎 「睡魔」
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