...恋女房の蕉園女史にしか触らせた事のない口の端(はた)を思ひ切り抓(つね)られたものださうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...すぐ頬(ほゝ)べたを抓(つね)りあげた...
薄田泣菫 「茶話」
...私をきゅっと抓(つね)った...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...抓るかと思うと今度は引っ掻く...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...いやというほど下から抓(つね)り上げられてしまったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...おれを打つなり抓(つね)るなりしないのだ」などとお言い続けになった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...ポケツトの中の指先でギユツと力一杯横腹を抓つた...
牧野信一 「青白き公園」
...南米産の猴(さる)に蠅の絵を示すと巧拙構わず抓(つま)みに来るを親しく見た...
南方熊楠 「十二支考」
...私はどうです」「私は?」網野さんは真面目な顔で差しだされた腕を一々抓み...
宮本百合子 「九月の或る日」
...ズボンのポケットから洋服屋が使うチャコを抓(つま)み出して...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...抓(つま)んで引っぱってみると...
夢野久作 「近世快人伝」
...抓(つま)み出そうとして焼けどをした...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...青眼先生は何だか狐に抓(つま)まれたような気がして...
夢野久作 「白髪小僧」
...確かにタイプライターのリボンを抓(つま)んだ指を拭いた痕跡に違いないと思われた...
夢野久作 「暗黒公使」
...瞼(まぶた)の片方が抓(つま)んだような...
吉川英治 「新書太閤記」
...首を抓(つま)んで燗銅壺(かんどうこ)に入れさえすれば...
吉川英治 「松のや露八」
...戸塚でも鼻抓(はなつま)みの男である...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...暁(あかつき)の袋から一本を抓(つま)み出すと...
蘭郁二郎 「火星の魔術師」
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