...ばったが飛びついたように駈け寄って抑えたマドロスの眼つきは...
中里介山 「大菩薩峠」
...躍るなと抑えたるまま...
夏目漱石 「虞美人草」
...厚い膝頭(ひざがしら)が坐布団(ざぶとん)から喰(は)み出して軽く畳を抑えたところは...
夏目漱石 「虞美人草」
...封筒には住所を書かないでください」大佐は相手を非難したい気持ちをぐっと抑えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...お前方に勝利を得させるに違(ちがい)ない、久しく抑えた、静かな怒(いかり)を持っている人々...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...「わたし共こそお世話になりました」云うて老夫人はそっと眼を抑えた...
矢田津世子 「女心拾遺」
...「その話はあとのことだ」と彼は感情を抑えた口ぶりで云った...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...第二はけんめいに怒りを抑えた...
山本周五郎 「はたし状」
...危なくわれを抑えた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「それだけ聞けばいい」と抑えたような声で云った...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...お一杯(ひとつ)」「だ……だめだ」刑部は、力なく手を振って、その手が、間にあわないように、また咳を抑えた...
吉川英治 「大岡越前」
...その駒の口を抑えたので...
吉川英治 「私本太平記」
...どう見ても義助には、あの正成に、韓信、張良の智謀の片鱗(へんりん)もあろうとは思えません」「しかし」と、義貞は抑えた...
吉川英治 「私本太平記」
...口と鼻を抑えたまま...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分の横顔を抑えた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...片手で耳を抑えた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...両手で顔を抑えたまま...
吉川英治 「宮本武蔵」
...われを忘れて、彼が、ぴくッと、起ち上がろうとすると、同じように、死んだまねをしている老先生の手が、胸の下で、ぐいと、抑えた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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