...こゝに技倆すぐれたる俳優あり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...偶(たま)/\律儀真方(まつぱう)の人なら神野霜兵衛さんのやうな世間に技倆(はたらき)の無い好人物(おこゝろよし)だ子...
内田魯庵 「犬物語」
...ゆえに爾先(ま)ず己が身を下に投(なげ)よさらば衆人爾の技倆に驚き爾に注目するに至らん...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...この友の水泳の技倆ならば...
大町桂月 「多摩川冒險記」
...作者の主観は隠そうとしても隠すことが出来ないのであって客観写生の技倆が進むにつれて主観が頭を擡(もた)げて来る...
高浜虚子 「俳句への道」
...祖父東雲師の技倆をそのまま受け継いだようになかなか望みある人物であります...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...さすが柳村の技倆は...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...寧ろ技倆の称すべきなき一老漢を以て内務の難局に膺る其の或は久しからずして一敗するに至るも亦未だ知る可からず然れども彼れは既に根拠を自由党に有するに於て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...打身(うちみ)は打身のように、切創(きりきず)は切創のように、気絶したものは気絶したもののように、繃帯を巻くべきものには巻かせたり巻いてやったり、膏薬(こうやく)を貼るべきものには貼らせたり貼ってやったり、上下左右に飛び廻って、自身手を下し、或いは人を差図して、車輪に働いているところは、さすがに轡(くつわ)の音を聞いて眼を醒ます侍と同じことに、職務に当っての先生の実力と、技倆と、勉強と、車輪は、転(うた)た尊敬すべきものであると思わせました...
中里介山 「大菩薩峠」
...技倆に自信を持ち過ぎる...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...蕉門も檀林も其嵐派(きらんは)も支麦派も用いるに難(かた)んじたる極端の俗語を取って平気に俳句中に入したる蕪村の技倆(ぎりょう)は実に測るべからざるものあり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...俳句における蕪村の技倆は俳句界を横絶せり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...――闇太郎の技倆(うで)は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...榛軒が清川玄道の技倆に信頼してゐたこととが知られる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...われは始より逍遙子が詩の質と詩人の技倆とを詩人の哲學上所見若くは實感のうちに求めたるを知らむやうなし...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...そして伊兵衛の技倆(ぎりょう)を見て...
山本周五郎 「雨あがる」
...哲学者となる技倆(ぎりょう)を持った女というような人が随分あるかと存じます...
与謝野晶子 「産屋物語」
...応急的な飛行機用掩蔽壕と重い雪のブロックによる防風壁をこしらえたアトウッドの技倆により...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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