...船室のないのを承知のうえで...
海野十三 「沈没男」
...爺親も承知のうえのことでございました」順作は奇怪な秘密に就(つ)いていろいろ考えたがどうしても判断がつかなかった...
田中貢太郎 「藍瓶」
...父母ははじめからそれを承知のうえで娘を嫁にやったのである...
夏目漱石 「手紙」
...承知のうえで見ないふりをしていてくれるんです...
久生十蘭 「春の山」
...ゆたかでもない出納勘定のうちから多少の無理を承知のうえで搗(つ)きあげた餅であった...
本庄陸男 「石狩川」
...話者も聴手も承知のうえで...
柳田国男 「海上の道」
...芸人が金に縁のないくらい初めっから承知のうえだ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...聞えるのを承知のうえの暴言ではないか」「するとお互いさまだな...
山本周五郎 「思い違い物語」
...貴方はそれを御承知のうえ...
山本周五郎 「竹柏記」
...討手のかかるのは承知のうえだ...
山本周五郎 「ひとごろし」
...……もし、あくまで渡さぬときは、必然、かれは当奉行所で詮議中の犯人を、承知のうえで、匿(かくま)っておる者と見て、召捕らねばならぬ」「あっ...
吉川英治 「大岡越前」
...後、岐阜城へ招かれたとき、諸将と共に、饗膳(きょうぜん)を賜わったが、そのあとで信長が、例の酒興か、承知のうえで、村重の胆試(きもだめ)しをしたものか、佩刀のさきに、饅頭を突き刺して、(摂津...
吉川英治 「黒田如水」
...非道な行為と承知のうえで...
吉川英治 「私本太平記」
...百も承知のうえで執事の重職に用いていた...
吉川英治 「私本太平記」
...盗(ぬす)っ人(と)だということを承知のうえで」「え...
吉川英治 「治郎吉格子」
...紅梅家でも承知のうえだから...
吉川英治 「治郎吉格子」
...兄貴の馬鹿芸を承知のうえでわれも与(くみ)したが――...
吉川英治 「新書太閤記」
...さ、来い」「いやだ」「卑怯者め、承知のうえで、礼鐘を撞(つ)かぬといったくせに...
吉川英治 「親鸞」
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