...――僕は大きい書棚を後ろに努めて妄想を払うようにし...
芥川竜之介 「歯車」
...四五日さきの月末に支払う可き金や返すべき金のことはすっかり忘れて...
石川欣一 「山を思う」
...或は小虫を払うにも不便なるを以て...
関寛 「関牧塲創業記事」
...そうした顧慮を払うことが常識的にいっても必要であることを...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...それに、文学者や画家なんていう者は、無遠慮なのが多くて、私ととき弥との間を知っておりながら、酔っ払うと、彼女に戯れかかったりして、それをまた彼女が平気で笑っているのが、私には心外でもありましたし、その上、彼女は丸抱えの身で、堅くしているわけでもないことが、よく分っていました...
豊島与志雄 「肉体」
...殆んど注意を払う人は無いであろう...
中谷宇吉郎 「楡の花」
...余は池辺君に対して何らの顧慮も心配も払う事ができなかったのは...
夏目漱石 「三山居士」
...「宮川先生の御作には及びも付きませんが、私には又私だけの勘考も、自慢もある積りで御座います、どうぞ御覧下すって」六尺の箱を部屋の隅に立てて、桐の蓋を払うと、中に納って居るのは、華魁の道中姿、顔と胴体は木彫の人形に彩色を施したものですが、衣裳も帯も髪飾も本式で、その美しさは眼もさむるばかり、物に動じた事の無いのを自慢にして居る左衛門の長次も、さすが、「あッ」と、二の句が次げません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...白布を取って蓋(ふた)を払うと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...このカップルに注意を払う者はいなかった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...そんな莫大な水道料を払う能力をもってないのだが...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...恐ろしい代償をロンドンはサンタアナ号難破で払う羽目になった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...桃色の指で辺りを払うと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...かわしもしないでバッと足を払う...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...娘への求婚者を皆門外に追い払う態度を取り続けていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...纒(まと)めておいて屑屋(くずや)へ払うんですが...
山本周五郎 「末っ子」
...この全山を焼き払うことは...
吉川英治 「新書太閤記」
...それはその超過に等しい地代を支払うであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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