...打粉(うちこ)をふって...
中里介山 「大菩薩峠」
...富山七之助は、それを手入するのが何よりの楽しみで、暇さえあれば拭いたり撫でたり、打粉を叩いたり、自分の顔を映したり、二つ三つ振ってみたり、まことに他愛もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それをまた木鉢へ移してメリケン粉を一握りほど振かけて以前のように布巾をかけて今の通りな温い処へ二時間置くと大層膨れて柔くなっていますから再び板の上へ取って打粉(うちこ)代りにメリケン粉を振かけてモー一度十分間もでっちるとちょうどいい柔かさの物が出来ます...
村井弦斎 「食道楽」
...毎日同じ時刻に刀劍に打粉(うちこ)を打つて拭く...
森鴎外 「ぢいさんばあさん」
...毎日同じ時刻に刀剣に打粉(うちこ)を打って拭(ふ)く...
森鴎外 「じいさんばあさん」
...刀に打粉(うちこ)いたすが如くせよ...
吉川英治 「上杉謙信」
...ゆうべ打粉を与えて措いた枕元の腰の刀を見ると...
吉川英治 「御鷹」
...石舟斎は袂(たもと)から少量の紅殻(べにがら)をふくませた打粉を取出して...
吉川英治 「剣の四君子」
...軽く打粉(うちこ)をたたいていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...打粉(うちこ)を打っているさむらいもあった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...打粉ぶくろを小筥(こばこ)にしまい...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...打粉(うちこ)を出せ』と落着き直して...
吉川英治 「山浦清麿」
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