...質草一つ出したり入れたりして秋また質入する時計ちくたく蝿が打つ手のかげが秋風九月十日晴れたり曇つたり...
種田山頭火 「其中日記」
...思いっきりが肝腎(かんじん)です! ほかに打つ手はありません...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...兵馬との碁を打つ手は休めないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...脈の打つ手に握りたいからであろう...
夏目漱石 「虞美人草」
...流れる水のようにさらさらと打ち進んで、しかも、碁は非常に広くなつている……これは秀栄の名人芸として有名な話なのだが……秀哉はそれに反して、対局時間は永く、打つ手を、一手一手読み切らないと打てない棋風のようだつた...
野上彰 「本因坊秀哉」
...「君のやうに政府の打つ手を後から後から拝んで行く馬鹿があるか」と長兄は彼を顧みて云ふ...
原民喜 「氷花」
...打つ手は一つしかない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...乗るか反るかの大勝負を打つ手筈になつてゐるんですが...
牧野信一 「鬼の門」
...拍子木を打つ手を休めて三次郎に声援してゐた...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...これを打つ手の総大将田沼様の御手勢かれこれ三万余人...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...サイド・ドラムを打つ手には力が入らなかった...
山川方夫 「その一年」
...そのため博奕を打つ手許(てもと)が狂うというのであるが...
山本周五郎 「青べか物語」
...角に桂馬と……ウーム……こいつあ打つ手がありませんネ……...
吉川英治 「江戸三国志」
...呉の堅陣に対して打つ手がない...
吉川英治 「三国志」
...問題は呉に打つ手一つだと思いますが」「よし...
吉川英治 「三国志」
...打つ手も自然出てくるものだ...
吉川英治 「私本太平記」
...打つ手だと思います...
吉川英治 「新書太閤記」
...そう考えてきたか」「あの真心のもとに打つ手斧(ちょうな)の音――あの信念そのものの姿で働いている法師たちや門徒の者を見ては」「そちは...
吉川英治 「親鸞」
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