...無理々々(むりむり)に不快を打ち消した...
伊藤左千夫 「廃める」
...ね』と気の毒さうに云ふのを打ち消して二人は乗つてしまつた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...それを打ち消して...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そんなことがあるものですかよ」婦人は何気なく打ち消したけれど...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...自分でそれを打ち消しつつ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...どうしても打ち消し得ないあるものが看守等の顔色に見える...
大杉栄 「獄中記」
...そんな事はございますまいと私は打ち消したい気持でございます...
太宰治 「右大臣実朝」
...いつもこれらの理由を思って心の中で打ち消し打ち消しして来たのであったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...またそれを打ち消して...
徳田秋声 「黴」
...――『なんであの馬鹿者が首をくくることがあるもんか?』と彼はのべつに自分の想念を打ち消した...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...打ち消してもみたが...
直木三十五 「南国太平記」
...あの時は気のせいだろうと打ち消したが...
久生十蘭 「金狼」
...その他の無数の小さな印象を打ち消しながら...
堀辰雄 「幼年時代」
...と打ち消したが……そんなくだらないことを考へてゐるうちに...
牧野信一 「公園へ行く道」
...打ち消しがたくしっかと何かを支えている...
横光利一 「夜の靴」
...思って――お粂は自分の驚きを打ち消しはしたものの...
吉川英治 「江戸三国志」
...多分――」と云いかけるのを打ち消して...
吉川英治 「新書太閤記」
...角兵衛は打ち消して...
吉川英治 「宮本武蔵」
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