...桟橋の上で打ち振るハンケチの時々ぎらぎらと光るごとに...
有島武郎 「或る女」
...片手を打ち振るやうにして...
田中貢太郎 「蛾」
...リオノルス姫も笑みを返へして(smiled in return)其の手を打ち振る...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...その手をふらふらと打ち振る...
豊島与志雄 「囚われ人」
...ただ手を打ち振るだけで...
豊島与志雄 「非情の愛」
...歸郷の途次辻村にて木欒樹(むくろじ)の花散る蔭に引き据ゑし馬が打ち振る汗の鬣余が起臥する一室の檐に合歡の木が一株ある...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...僕は捕虫網を五月の鯉のぼりのやうに軽く打ち振ると...
牧野信一 「サンニー・サイド・ハウス」
...縦横に風を切りながら旗を打ち振る旗手の胸の爽やかさを想像すれば...
牧野信一 「満里子のこと」
...鶺鴒は土を叩くように尾を打ち振るのだとアイヌ人は言い伝うと...
南方熊楠 「十二支考」
...老人の打ち振る鍬の上げ下しを一心に見守っているが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...旗差物を打ち振るものがあった...
吉川英治 「篝火の女」
...敵の打ち振るのは...
吉川英治 「三国志」
...旋風(つむじかぜ)のなかに徳の得物と関羽の打ち振る偃月刀(えんげつとう)とが閃々と光の襷(たすき)を交わしている...
吉川英治 「三国志」
...打ち振る菊水旗の幾すじかが林間の上に見える...
吉川英治 「私本太平記」
...馬簾(ばれん)を打ち振る隊もあり...
吉川英治 「新書太閤記」
...殊に娘たちの打ち振る手や送る目も...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ打ち振る火縄と星を頼りの暗夜行路だったのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...「おお、ほんに!」転(ころ)ぶように駈けて来て、お通もそこに顔を並べる――二人して、「お師匠さまあっ」「武蔵さま」打ち振る笠、打ち振る手...
吉川英治 「宮本武蔵」
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