...多く得(え)がたき才物(さいぶつ)なり...
饗庭篁村 「隅田の春」
...彼が相当な才物(さいぶつ)だと云う事はすぐに私にもわかりました...
芥川龍之介 「開化の良人」
...何も才物だからと云って...
芥川龍之介 「開化の良人」
...殊に信綱の如きは、智惠伊豆と呼ばれし人にて、幕府三百年間、第一等の才物也...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...世の中にあんな才物がどうして成功しないかと不思議に思われるような人物をしばしば見受けるが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...「いや『才物』なんかどうでも宜しい! 今じゃ賢こ過ぎてこまるぐらいかも知れませんぜ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...この人はなかなか才物で軍政上や武蔵氏の応接等も巧くやっていたようである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...松岡君はそういう才物であったし...
中里介山 「生前身後の事」
...稀代の才物ではあるらしい」「知りたいね...
中里介山 「大菩薩峠」
...相当の才物でもあり...
中島敦 「李陵」
...当年三十二歳の男盛りで非常な才物には相違ありませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...當年三十二歳の男盛りで非常な才物には相違ありませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...元来才物じゃから幽霊会社創立をやって...
長谷川伸 「奇術考案業」
...その才物(さいぶつ)なるは一目(いちもく)瞭然(りょうぜん)たることにて...
福田英子 「妾の半生涯」
...コックスが肥後か肥前の王五十万石を領すといえるは忠広なる事疑いなくこの人勇武なるのみならず外人に接する礼に閑(なら)い世辞目なき才物たりしと見ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...前の董卓にもおとらない才物とみえる」などと大国だけに...
吉川英治 「三国志」
...内には誰か一人ぐらい経理の才物がいるに相違ないと見ていたが...
吉川英治 「私本太平記」
...そして経営の才物にはちがいないから...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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