...上杉先生の門下の才媛(さいえん)なのである...
泉鏡花 「薄紅梅」
...某女学院出の才媛である...
泉鏡花 「婦系図」
...姉の不二子(ふじこ)さんは今年二十二歳、仲々の才媛で、内地(ないち)の女学校を卒業した上、外交官の伯父さんの監督で、二年程欧洲へ勉強に行っていたこともある位、類なき美貌の上にこの閲歴(えつれき)だから、所謂(いわゆる)社交界の花とうたわれているのだが、その不二子さんが、執事の言葉を借りると、実に言語道断の所業を始めたのである...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...町じゅう切っての才子才媛がこんなに無能だとすると...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...――女を見るのはやっぱり女の方が上手ね」「そりゃ才媛糸公の意見に間違はなかろうから...
夏目漱石 「虞美人草」
...有名な才媛(さいえん)クララもまた夫と共にその喜びを頒(わか)った...
野村胡堂 「楽聖物語」
...才媛(さいえん)の出身者を多くだしたのは麹町(こうじまち)の富士見小学だときいております...
長谷川時雨 「大塚楠緒子」
...どういうひとですか」「東京女子大を出た才媛で...
久生十蘭 「母子像」
...右近(うこん)と父や夫や自分の官位で通って実名知れぬ才媛多い...
南方熊楠 「十二支考」
...『華実年浪草』一上に引いた『髄脳抄』には才媛伊勢(いせ)が子の日の松を引き来ってその家に植えたのが大木となり存した...
南方熊楠 「十二支考」
...保持の琴どのは才媛(さいえん)だというような噂(うわさ)を耳にもし...
山本周五郎 「日本婦道記」
...家中では才媛(さいえん)の評が高い...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...成績抜群の名誉を担(にな)っていた才媛である...
夢野久作 「少女地獄」
...この界隈(かいわい)には珍らしい女学校卒業の才媛(さいえん)であったが...
夢野久作 「木魂」
...音楽学校出身の才媛で...
夢野久作 「二重心臓」
...いかに久しきものとかは知る――なんていう男殺しの名歌を詠んだ才媛もその局(つぼね)にいた程だから...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...将来の才媛(さいえん)のようにたたえた...
吉川英治 「新書太閤記」
...薙刀(なぎなた)小太刀(こだち)まで修めているという才媛だから...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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