...才媛(さいゑん)の名声を担(にな)つてゐた...
芥川龍之介 「秋」
...上杉先生の門下の才媛(さいえん)なのである...
泉鏡花 「薄紅梅」
...姉の不二子(ふじこ)さんは今年二十二歳、仲々の才媛で、内地(ないち)の女学校を卒業した上、外交官の伯父さんの監督で、二年程欧洲へ勉強に行っていたこともある位、類なき美貌の上にこの閲歴(えつれき)だから、所謂(いわゆる)社交界の花とうたわれているのだが、その不二子さんが、執事の言葉を借りると、実に言語道断の所業を始めたのである...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...しかも明治の才媛がいまだ曾て描き出し得なかった嬉しい情趣をあらわして居ます...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...稀世の才媛と言はれたばかりでなく...
田山録弥 「明治文学の概観」
...女子大学出身の才媛...
豊島与志雄 「失策記」
...」その才媛というのが...
豊島与志雄 「新妻の手記」
...延喜天暦の頃の才媛にも悪女が多い...
中里介山 「大菩薩峠」
...才媛クララの影響がなかったとは決して言えない...
野村胡堂 「楽聖物語」
...明治四十三年十一月號の『女學世界第一卷第十五號定期増刊「磯ちどり」才媛詞藻冬の卷・小説』の初頭に掲載され特賞(賞金十圓)を得...
長谷川時雨 「うづみ火」
...才媛(さいえん)の出身者を多くだしたのは麹町(こうじまち)の富士見小学だときいております...
長谷川時雨 「大塚楠緒子」
...御書講に出仕したこともある才媛で...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...ずいぶんすくれた才媛(さいえん)もあらわれた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...保持の琴どのは才媛(さいえん)だというような噂(うわさ)を耳にもし...
山本周五郎 「日本婦道記」
...成績抜群の名誉を担(にな)っていた才媛である...
夢野久作 「少女地獄」
...「榮華物語」を書いた赤染衞門などといふ才媛が輩出しました...
吉川英治 「折々の記」
...将来の才媛(さいえん)のようにたたえた...
吉川英治 「新書太閤記」
...薙刀(なぎなた)小太刀(こだち)まで修めているという才媛だから...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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