...手頃な丸太棒(まるたんぼう)を差荷(さしにな)いに...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...手頃な穂をえらんで...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...家賃も二人で分けるには手頃な値段だった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...手頃な社会的意識や政治的見解――併し多くの読者はそういうものを単なる好みとして以外にあまりやかましく考えはしないのだが――を随処にほの見せることによって...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それよりも日満ソ三国国境委員会設置案を具体化する方が外務省として手頃な交渉ではないかと云い...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...手頃な材料をひねくりまわすばかりで...
豊島与志雄 「ヒューメーンということに就て」
...どこからか青竹の手頃なのを一本持ち出して来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...手頃な岩片がはがされて...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...そうして二十人に一本ずつくらいの割合で手頃な旗を押し立てている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...自分に手頃なのを見つけようとして...
夏目漱石 「明暗」
...きわめて怪奇なものだが、手頃な交響詩だ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...成程手頃な脇差で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...橋の袂を搜して手頃な澤庵石(たくあんいし)ほどの石を見付けました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前には丁度手頃な仕事だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...丁度手頃なのかも知れせません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...凪(なぎ)のときは手頃な入江だが...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...自由哥薩克のあひだに手頃な地所をもつてゐる地主が酒蒸溜場(さかこしば)を建てるためによこしてゐる蒸溜人(こして)が彼のところへお客に来てゐたのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...その沿線の景物として手頃な建築物をレール沿ひに点々と置いてみたい...
三好達治 「オルゴール」
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