...子供の頃は遠く感じた祖母の家が、今では手近な場所にある...
...二十分で手近き山稜...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...お手近(てぢ)かのドーヴァ海峡(かいきょう)を越えて旧(きゅう)フランス領のカレーあたりへ上陸しただけでも差支(さしつか)えないのか...
海野十三 「独本土上陸作戦」
...すでにもう「フリージア」という名がすぐ手近な所に隠れていたように思われだした...
寺田寅彦 「球根」
... 220われを促し手近なる敵のトロイア陣中に行かしむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...大いに益あることなり〔家庭教育における手近き修身科〕...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...手近な處で考へました所が...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...南玉は、脚も、手も、顫わせながら(折角、ここまで、漕ぎつけて、ここで、深雪さんを殺しては――)と、思ったが、何うすることも、できないので、手近い、灌木の枝を、しっかり掴みながら、捻じ折っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...素早く薪を手近かに寄せ集めて...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...恐らく手近の溜池に沈めたといふのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...手近の椅子にどかりと腰を下しました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...手近の枝を引寄せて好悪(よしあし)かまはず申訳ばかりに折りて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...手近の枝を引寄せて好惡(よしあし)かまはず申譯ばかりに折りて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...手近まで引き寄せた途端に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...手近な所へ嫁がせたいと思つてゐた...
正宗白鳥 「玉の輿」
...越智氏のことは島田のお母さんに伺って一番手近い機会にすっかりすましてしまいましょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何でもいい手近のすでに覚えのある快楽を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...又手近くその地から材料を得ることなくば...
柳宗悦 「雑器の美」
...彼の手近に迫っていた...
横光利一 「上海」
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