...子供の頃は遠く感じた祖母の家が、今では手近な場所にある...
...ノアの山ここに述べる迄もないが手近に聖書があるから書きぬいて見よう――亦淵(わだ)の源と天の戸閉塞(とぢふさが)りて天よりの雨止(やみ)ぬ...
石川欣一 「可愛い山」
...いつもマッチやライターが手近にある生活になれていたので...
海野十三 「恐竜島」
...犯人が何よりも簡単に入手出来る様な手近なところに...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...手近に坐(すわ)っていた京人形みたいな女給をちょっと好きになって...
田中英光 「オリンポスの果実」
...そう思って私は試みに手近な書物のさし絵を片はしから点検して行った...
寺田寅彦 「浮世絵の曲線」
...何かしら自分に最も手近な時間の見本あるいは尺度が自然に採用されるようになるであろう...
寺田寅彦 「空想日録」
...そこに到達する前にまずわれわれは手近なとんぼの習性の研究から完了してかからなければならないではないか...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...――之は一等手近かな問題である...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それには先ず手近いところからと思って...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...燭台をなお手近く引き出して来ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...その方便は色々あるが一番手近(てぢか)なのは何(なん)でも蚊(か)でも手当り次第十七字にまとめて見るのが一番いい...
夏目漱石 「草枕」
...手近の立樹の幹へキリキリと縛りました...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...直吉は手近な所に店を出してゐる...
林芙美子 「瀑布」
...盗癖ならばまず彼がその難をこうむるべき手近にいた...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...願ひの高に相応の員数(いんず)手近の処になく成しとあらば...
樋口一葉 「大つごもり」
...松村もだんだん白川を手近く引寄せたいと思ふ様になつた...
平出修 「瘢痕」
...最も甘美な・そしてはなはだ手近な・自然の賜(たまもの)である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...頂上から最も手近な麓の村へ一直線に降りる分にはどうにか日のあるうちに降りられやう...
若山牧水 「樹木とその葉」
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