...子供の頃は遠く感じた祖母の家が、今では手近な場所にある...
...帆村は手近の一つの樽の方へ近づいて...
海野十三 「流線間諜」
...三人は手近の一樹の幹に近づいて...
江戸川乱歩 「影男」
...人事などの分類に入らぬ現象以上はほんの手近い一...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...もっとも手近い例としてこういう句作を試みてみたのであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...手近な些末(さまつ)な例をあげると...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...そこに到達する前にまずわれわれは手近なとんぼの習性の研究から完了してかからなければならないではないか...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...蘇州美人の面影は手近にぼやける……...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...今晩は」荷物を手近へ卸して腰をかけた小間物屋は...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして二階のいちばん手近いところの部屋...
中里介山 「大菩薩峠」
...あるいは手近かなところに土人の漁場を見出だすことが出来るかも知れない...
本庄陸男 「石狩川」
...しらべて見ましたら家からはくるまで十二三分しかかからない手近いお住居のやうで...
室生犀星 「巷の子」
...手近い處で言つて見ると...
森林太郎 「當流比較言語學」
...最も手近い例としては...
夢野久作 「暗黒公使」
...手近く人間の第六感で例を引けば...
夢野久作 「暗黒公使」
...手近い例を挙(あげ)ると...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...手近な茶道具だけを携えて...
吉川英治 「新書太閤記」
...稀(たまたま)手近な書から宋代の緑林挿話の小素材をひろい上げ...
吉川英治 「人間山水図巻」
...お手近の文庫より見出された松山城の絵図面であるとの仰せ...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
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