...子供の頃は遠く感じた祖母の家が、今では手近な場所にある...
...手近の辞書類をひっくり返して次の結果を得た...
石川欣一 「可愛い山」
...泥は常々桶に入れて手近に置く...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...先ず手近(てぢ)かの...
海野十三 「空襲葬送曲」
...手近かなところに一隻(いっせき)のボートが...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...私は手近の一つを取って口に入れた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...手近な処から一つの催しを始めようではないか...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...好例(こうれい)として示すべき物は余の手近(てぢか)には唯一個有るのみなり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...すでにもう「フリージア」という名がすぐ手近な所に隠れていたように思われだした...
寺田寅彦 「球根」
...――さて現在のアカデミーと現在のジャーナリズムとの、イデオロギーとしてのこの独自の連関を、最も手近かに、最も控え目にではあるが併し最も確実に、与えるものは、両者が現在直接にイデオロギーとして夫々持つ作用の、区別である...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...小手調べに二つ三つ手近なやつを引ん抜いてみたら驚くじゃねえか...
中里介山 「大菩薩峠」
...手早く手近な奴の横面を一つ撲り飛ばしておいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...裸松は手近な井戸流しのところへ引きずって来ましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...手近にあったので...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...同じ手近にあるなら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手近のからす凧へ雁木をひっかけはじめた...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...一番手近の……向うずねをカッパらう)角一 な...
三好十郎 「斬られの仙太」
...娘の箸は突然手近い肉の一切れを挟んで口に入れた...
森鴎外 「牛鍋」
...久慈は裸体のままふと手近の受話器を秉(と)った...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??