...武士は手甲脚絆を着用し、戦いに備えました...
...刑事は犯人に手甲脚絆をつけて身動きを封じた...
...最近のスポーツ用品は、手甲脚絆の機能的なデザインが多くなってきた...
...手甲脚絆に振分け荷物といつたふざけた旅姿にはじまり...
心猿 「露伴忌」
...手甲脚絆のいでたちで稲田へ出かけてきた...
豊島与志雄 「土地」
...鳥さしは菅笠をかぶり、手甲脚絆がけで、草鞋をはき、腰に獲物を入れる籠を提げ、継竿になった長い黐竿(もちざお)を携え、路地といわず、人家の裏手といわず、どこへでも入り込んで物陰に身を潜め、雀の鳴声に似せた笛を吹きならし、雀を捕えて去るのである...
永井荷風 「巷の声」
...白の手甲脚絆(てっこうきゃはん)...
中里介山 「大菩薩峠」
...それからまた東の麓には、俗に泉水といわれているところがあって、そこには千人の人を容れられる洞穴(ほらあな)があります、それが弥三郎の住居であったといわれているけれど、わたしたちは、もそっと奥へ突き進んで、人の全く見られないところを見ることができるのです」お銀様は、風景の次に、伝説を以て、お雪ちゃんの想像心に訴えて、これが遊意をそそろうとしたが、それでもお雪ちゃんの気の進まないのをもどかしがって、「おいやですか」「いやではありませんけれども……」「あの大風の中を、弁信さんでさえ登って行ったではありませんか、それを意気地のない、お雪さん、あなたは越後の白馬ヶ岳や、杓子岳(しゃくしだけ)までも登ったではありませんか、好きな人と一緒ならば、畜生谷を越えて、加賀の白山までも登りかねないあなたではありませんか、わたしと一緒ではおいやなのですか」「そういうわけではありませんが」「そういうわけでなければ、わたしと一緒に行って下さってもいいでしょう、あなたはお山に慣れていらっしゃるけれども、わたしはそうはゆきません」「いいえ、わたしだって……」「あんなことを言っている、白馬ヶ岳から高山の花を摘(つ)んだり、雪の渓(たに)を越えたりして、越中の剣岳(つるぎだけ)や、あの盛んな堂々めぐりを、いい気になってながめて来たくせに」「それはそうかも知れませんが」「さあ、早くなさい、風もすっかりやみましたよ」「それではおともをいたしましょう」「わたしと同じことに、ここにこうして白い行衣(ぎょうえ)も、白い手甲脚絆も、金剛杖も、あなたの分をすっかり取揃えて持って来ましたから、これをお召しなさい」なるほど、誂(あつら)えて対(つい)にこしらえさせたと思われる装束が、早くもお雪ちゃんの枕許にちゃんと並んで催促している、こうなっては退引(のっぴき)がならない...
中里介山 「大菩薩峠」
...かなり道中の雨露を凌(しの)いで来たと見られる手甲脚絆(てっこうきゃはん)をつけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...この娘が手甲脚絆(きやはん)に負摺(おひづる)を背負つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...手甲脚絆で物々しい格好をした大地主の平松の当主と...
三好十郎 「斬られの仙太」
...手甲脚絆で物々しい格好をした大地主の平松の当主と...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...最初に此家(ここ)へ来た時の通りの手甲脚絆(てこうきゃはん)に身を固めて...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...手甲脚絆(てっこうきゃはん)の甲斐甲斐しい姿で...
夢野久作 「巡査辞職」
...何処まで行くんだい』側にいた三十がらみの――この船の客のうちではいちばん都会人らしい――手甲脚絆(きゃはん)で身軽に装った町人が話しかけた...
吉川英治 「篝火の女」
...白木綿の手甲脚絆(てっこうきゃはん)に...
吉川英治 「私本太平記」
...鼠(ねずみ)木綿の手甲脚絆(てっこうきゃはん)も...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...鼠木綿(ねずみもめん)の手甲脚絆(てっこうきゃはん)に掛絡(けらく)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...浅黄(あさぎ)の手甲脚絆(てっこうきゃはん)をつけ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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