...今晩は少のうございますね」手洗いの湯をすすめに来た母はほとんど手柄顔(てがらがお)にこう云った...
芥川龍之介 「子供の病気」
...皆んなから手柄顔に名指されるだろう...
有島武郎 「卑怯者」
...尾崎の諸君に手柄顔(てがらがお)をして見せたものであった...
淡島寒月 「明治十年前後」
...手柄顔に大声を上げた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...山本の側に寄って手柄顔に報告した...
江戸川乱歩 「五階の窓」
...それを手柄顔に大臣連の門をくぐって...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...将軍家に手柄顔して御密告なさつてもかまひません...
太宰治 「右大臣実朝」
...ともかくも人心を騒がして来たことを手柄顔に説明すると...
中里介山 「大菩薩峠」
...さりとて手柄顔もしないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...面白そうな手柄顔(てがらがお)を...
夏目漱石 「虞美人草」
...これはどうもなかなかのご明察」顎十郎はかくべつ手柄顔もせず...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あの出鱈目(でたらめ)の名簿を手柄顔に警視庁へもって行ったら...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...番頭はしきりに手柄顔に言う...
水野葉舟 「帰途」
...じいやは手柄顔をして帰って来た...
水上滝太郎 「九月一日」
...如何にも手柄顔に火刑柱(ひあぶりばしら)の三人の苦悶を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...手柄顔を誇っておる北町奉行のごときは...
吉川英治 「大岡越前」
...ふん縛ってきたところでごぜえます」と手柄顔に云った...
吉川英治 「剣難女難」
...さも手柄顔に生擒(いけど)って来た味方の将士も...
吉川英治 「剣の四君子」
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