...先刻から手持ちぶさたそうにただ立って成り行きを見ていた五十川女史は思いきって近寄って来て...
有島武郎 「或る女」
...残っている穀物その他の手持ち食料とともに一つの大きな山に積み...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...「――つまんないから」「ふーん」焼くのを美佐子にまかせて手持ち無沙汰の私は...
高見順 「如何なる星の下に」
...安重根は手持ち不沙汰に立っている...
林不忘 「安重根」
...リャボーヴィチは手持ち無沙汰のあまり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...全く言葉どおりに手持ちぶさたを感じる...
寺田寅彦 「ステッキ」
...政府の手持ちはどんどん殖えて行くであろう...
中谷宇吉郎 「北国の春」
...手持ちはほんの数シリングで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...わたくしもここに手持ちはないし……」「ロンドンを出るつもりはありません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...シートン夫人手持ちの紙を見たとき...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...ハーマンが手持ちの情報をノーベルに言わず...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...昼食代は相手持ちだし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...とうとう手持ち無沙汰に困まってしまって...
水野葉舟 「北国の人」
...手持ちの材料をもち寄ろう...
宮本百合子 「幸福のために」
...私は正直に手持ちを書いたのですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そんな時の老夫人は何か手持ち無沙汰で...
矢田津世子 「女心拾遺」
...どれもこれもお茶挽(ちゃひ)き姿で手持ちぶさたを喞(かこ)っている風(ふう)...
吉川英治 「私本太平記」
...またしばらく、手持ちぶさたに、もじもじしていると、「お綱、今のうちに、髪をなおしてくれぬか」と、弦之丞のほうから渡りに舟の頼みが出る...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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