...これから二ヶ年と云ふもの手塩にかけて教育しようとするのであるから...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...この二人(ふたり)だけはわたしたとい米国におりましても立派に手塩にかけて御覧にいれますから...
有島武郎 「或る女」
...佐渡守が手塩にかけていたはり通しただけあつて...
薄田泣菫 「小壺狩」
...ここで彼を手塩にかけて大きくした母親が急死し...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...五十八年間手塩にかけて...
太宰治 「黄村先生言行録」
...手塩にかけてお育て申したお子さまか...
太宰治 「新ハムレット」
...母親代りに手塩にかけて来た卯女子からは特別な愛情を注がれてゐたので...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...兎に角同様にして一切合切手塩にかけてやり通した事は前と変りがない...
中里介山 「生前身後の事」
...兎に角一切合切手塩にかけてやり上げた珍物は第一冊「甲源一刀流の巻」と第二冊「鈴鹿山の巻」のフリ仮名のつかないのがそれである...
中里介山 「生前身後の事」
...或る小店で手塩にかけてこしらえたせんべいとは...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...手塩にかけていつくしみ育てました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...――十七年も手塩にかけて育てたんですもの」お辰はそれとなく夫の松五郎のために弁解しております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手塩にかけて育てた娘ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...若旦那の幾太郎を手塩にかけて育てている...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...孫娘のおつるというのを手塩にかけて育てていたが...
長谷川時雨 「大門通り界隈一束」
...手塩にかけて育てたわしの恩を忘れ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それらの多年手塩にかけて来た面々(めんめん)の顔が...
吉川英治 「新書太閤記」
...わしは全霊を打込んで手塩にかけてきたあの三人が...
蘭郁二郎 「植物人間」
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