...幾日幾夜かを澄子さんの手厚い看護に浴した幸福には感謝したが...
石川三四郎 「浪」
...院長の手厚い介抱(かいほう)をうけていた...
海野十三 「恐怖の口笛」
...このお方たちにもまたお手厚い御接待を怠らず...
太宰治 「右大臣実朝」
...撫軍もまた成に手厚い贈物をしたので...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「促織」
...他人との手厚いつき合ひの心持などは持たうとしたことがなかつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...其重症者は皆手厚い看護をうけて安らかにベッドに身を横へて居た...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...手厚い看病を受けているお君の身は...
中里介山 「大菩薩峠」
...かくお手厚い御饗応(ごきょうおう)にあっては恐縮のいたりで――」木魚の顔が赤くなって...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...これほど手厚い歓待を受けては...
久生十蘭 「魔都」
...十分に手厚い申し出をした...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...男だけは以前と変らずに手厚いもてなしを受けてはいた...
堀辰雄 「曠野」
...地方の軍隊は送迎がなかなか手厚いことを知っていたから...
森鴎外 「鶏」
...手厚い呼吸を吹きかけて来てやまぬもののあるのを見ても...
横光利一 「旅愁」
...富田左近将監の宿で手厚い手当をうけ...
吉川英治 「新書太閤記」
...妾は傷の癒(い)えるまでニースの赤十字病院にロダンさんの手厚い看護を受けました...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...君の手厚い心尽(こころづく)しに対して...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...そこから王の手厚い保護を受けつつヴェネチアに帰りついたのは...
和辻哲郎 「鎖国」
...このジョアンがこの時以来会堂や信者に手厚い保護を加えたのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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