...この點を突きとめさへすればもうお鳥との手切れ條件の一つなる治療條件は御免を被(かうむ)らうと云ふ下心があつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その地所をこの手切れとも言うべき三百円乃至五百円で売るということになるだろう...
大杉栄 「獄中消息」
...「お前のような女には手切れの金より着物の方が身について安全だろう...
徳田秋声 「足迹」
...あらかたその手切れに引き取(だ)されてしまった...
徳田秋声 「縮図」
...手切れをよこせの...
中里介山 「大菩薩峠」
...これ切りでキッパリ手切れになったわけではありません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...仲に入る人があって、手切れが三十両、女から男へやって、これは無事に話がつきました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五十両の手切れでお鳥は旗本へその晩...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...手切れをもらって別れていってしまった...
正岡容 「小説 圓朝」
...かんさんへの手切れの形式で手渡しされたが...
室生犀星 「渚」
...別れるために手切れ金というものを一〇〇万円二〇〇万円もつくる人がある...
山之口貘 「貧乏を売る」
...どうせ一〇〇万円二〇〇万円の手切れ金など出る筈がないとおもえば...
山之口貘 「貧乏を売る」
...「お由と手切れになるのはまずいな...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...昨夜手切れの金を遣って別れた柳川ヨシエというので...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...織田との離反を「交渉手切れ」と称(とな)えて...
吉川英治 「黒田如水」
...和睦するか手切れか...
吉川英治 「新書太閤記」
...手切れを通告した...
吉川英治 「新書太閤記」
...禁園(きんえん)の賊(ぞく)秀吉対家康の手切れはいよいよ確実だ...
吉川英治 「新書太閤記」
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