...現在も私の手元に保存してある次第である...
石原莞爾 「戦争史大観」
...いつの間にやらいくつかの作品が手元に蒐(あつ)まり...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...その手元には出納の賭札(ブウルポア)が手ぎわよく積まれてある...
谷譲次 「踊る地平線」
...妹が母親の手元に遺(のこ)して行った不幸な孤児に対する祖母の愛着...
徳田秋声 「黴」
...疲れたさまが稍見えてきた手元に奮撃して來た竹刀を受け損じて...
長塚節 「撃劍興行」
...博士問題に関して突然余の手元に届いた一封の書翰は...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...「その丸薬は手元に七つある...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...生憎(あいにく)手元に写真がないんでお目にかけられませんがね...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...客たちは女の手元に集中する...
火野葦平 「花と龍」
...政府から請取(うけとっ)た金は皆手元に残る故(ゆえ)...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...手元に持っておられた」メリヘイブン外務大臣閣下が口を開いた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...手元に金は少ししかないが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...この何時お手元に届くか今のところ未だ見当のつかない手紙をこのようにポツポツと書きためることを思いついたのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...自分の手元に使って馴染(なじ)みのある市太夫がために加増になるというところに目をつけて...
森鴎外 「阿部一族」
...その手元にあるものには眼もくれず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...手元に」「お金で?」「さればよ」「さあ……」「いつか少々...
吉川英治 「新書太閤記」
...もう内蔵助の手元には...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...わしの手元に、女子(おなご)はおらん」「では、出入りの町人の娘か何かで?」「いや」「どちらのお女中でございますな」「あれや、実を申すと、長崎表(おもて)に遊学中の伜(せがれ)郁次郎(いくじろう)の許嫁(いいなずけ)、花世さんじゃ」「えっ、では、ではあの……」「まだ内聞(ないぶん)じゃから、そのおつもりでな」「はい、ご吹聴(ふいちょう)はいたしませぬ...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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