...この不思議を見た桂月香(けいげつこう)は裳(もすそ)の中へ手をやるや否や...
芥川龍之介 「金将軍」
...私は面白がってそのなかの一人の頭に手をやると...
上村松園 「中支遊記」
...「下手をやると、本艇はうごきがとれなくなる虞(おそ)れがある...
海野十三 「宇宙尖兵」
...のどへ手をやる...
太宰治 「姥捨」
...私は衣嚢(かくし)へ手をやると...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...ちょっと栗色の断髪へ手をやると...
谷譲次 「踊る地平線」
...額に手をやると、まだ熱があったが、少しは減じたようだった...
豊島与志雄 「生と死との記録」
...ところが、少し歩いてるうちに、どうも、変な気持だ……と感づくと同時に、頭に手をやると、帽子がのっかっている...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...あの辺に手をやるからには...
中里介山 「大菩薩峠」
...あわてて手をやるひまもなく...
中島敦 「斗南先生」
...」「それでお前は笑ふ時などに何気ないやうな手つきで眼のあたりに手をやるんだね?」「そんなこともないけれど……」細君はあかくなつて吾知らず手の甲を顔にあてた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...お高祖頭巾をまぶかにして帯の間に手をやると...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...髪へ手をやるのが仕癖になった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...そして、呟くように、「今日は来るかも知れない」と、頬へ手をやる...
吉川英治 「江戸三国志」
...きっとお光さんがまた例の手をやると思っていると...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...なにやらさわるものに手をやると...
吉川英治 「神州天馬侠」
...帯のあい首(くち)に手をやるが早いか...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...はっと頭へ手をやると...
吉川英治 「松のや露八」
便利!手書き漢字入力検索