...手ぶらで、その手つきは、大石投魚を取返しそうな構えでない...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...渠が手ぶらでさきに立つてはしご段をのぼる時...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...このまま、手ぶらでも、けえられめえ...
太宰治 「春の盗賊」
...手ぶらで往っちゃ...
田中貢太郎 「春心」
...いえ、手ぶらで、当もなく散歩するなんか、却ってつまらないのだ...
豊島与志雄 「牛乳と馬」
...手ぶらで帰るよりほか...
中里介山 「大菩薩峠」
...手ぶらでもかまわないから...
中里介山 「大菩薩峠」
...從弟の十になる兒と自分とは手ぶらで蹤いて行く...
長塚節 「利根川の一夜」
...もし手ぶらできまりが悪ければ...
夏目漱石 「行人」
...宗助は無論手ぶらであった...
夏目漱石 「門」
...兵太郎君は、手ぶらで、へんにうかぬ顔をしていた...
新美南吉 「久助君の話」
...鉄砲も刀も持たず軽い背広の手ぶらである...
火野葦平 「花と龍」
...うかと手ぶらでいて引きもがれそうな目に会ってからというもの...
矢田津世子 「茶粥の記」
...手ぶらでは帰れません」「と申しても...
吉川英治 「江戸三国志」
...夫人は手ぶらで歩かせるというような美風も...
吉川英治 「押入れ随筆」
...手ぶらで都入(みやこい)りも気がきかない...
吉川英治 「神州天馬侠」
...強右衛門は手ぶらであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...「手ぶらで帰るようなことはないよ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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