...手ぶらで柳橋の館――いや館は上方――何とか家へ推參する...
泉鏡花 「遺稿」
...平中としては手ぶらですご/\引込む気になれず...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...手ぶらで行くと、小父ちゃん何か買っておくれようって、寄って来てねだるんです...
豊島与志雄 「林檎」
...手ぶらで帰るよりほか...
中里介山 「大菩薩峠」
...一方は手ぶらで門内へ入り...
中里介山 「大菩薩峠」
...從弟の十になる兒と自分とは手ぶらで蹤いて行く...
長塚節 「利根川の一夜」
...鉄砲も刀も持たず軽い背広の手ぶらである...
火野葦平 「花と龍」
...ここまで来て手ぶらであばよは助五郎の世話役趣味がどうしても許さなかった...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...とぼとぼと手ぶらで引あげて行った折の姿は...
牧野信一 「鬼涙村」
...うかと手ぶらでいて引きもがれそうな目に会ってからというもの...
矢田津世子 「茶粥の記」
...手ぶらで来て、そこの五人分も飲んで、炉のそばへ、横になると、やがて高鼾(たかいびき)である...
吉川英治 「上杉謙信」
...手ぶらでは帰れません」「と申しても...
吉川英治 「江戸三国志」
...手ぶらでは参りません...
吉川英治 「新書太閤記」
...強右衛門は手ぶらであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...またも手ぶらで時文彬(じぶんぴん)知事に...
吉川英治 「新・水滸伝」
...一しょに家(うち)へ来ておくれ」「あいにく手ぶらで...
吉川英治 「新・水滸伝」
...手ぶらで歩いている時にゃ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「手ぶらで帰るようなことはないよ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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