...仮に当時の女湯の客で、手の長い人間か、狼狽者(ろうばいしゃ)が居たとして、その女の着衣を持ち出したとしても、足袋(たび)の片足や、湯文字(ゆもじ)の一枚までも残さぬなどという大胆不敵な行動が、あの際出来るものでなく、下駄の無いことに至っては、もはやそんな生暖(なまぬる)い想像は覆(くつが)えされるべきことであろう...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...手の長い猿共(さるども)が山から山へ...
徳永直 「こんにゃく売り」
...手の長い小蝦が沢山いる...
豊島与志雄 「文学以前」
...おじさんは、わたしを背負って山を下る時なんぞは、ずいぶんお足が早うございましたが、里へ出ると、あたりまえになってしまいますね、おじさんの足の早いことなぞは、青梅あたりにも知っている人は一人もないようですね、わたしだけが、それを知っているような気持がします」「頭がいいのなら名誉にもなりますがね、手の長いのや、足の早いのは、あんまり自慢にはなりませんからね」「ホ、ホ、ホ、手の長いのは自慢にはなりませんけれど、足の早いのは結構じゃありませんか、わたしなんぞも、こうして今では不自由なく、この地に根が生えたようなものですけれども、それでも、おじさんのように足が早ければ、行ってみたいと思うところがいくらもありますけれど、女の足では仕方がありません」「その事、昨日、与八さんから、お松さんがしきりに、房州へ行きたがっているという話を聞きましたが――そこで、なんなら、わしが代ってその房州とやらまで行って上げてもいいと、そんなことを、ふと思いついたものだから、今日は久しぶりで訪ねて来てみる気になったのだよ」「ああ、それはようございました、なるほど、おじさんならば……ほんとうに、房州までお使をお頼み申したいことでございます」「おやすい御用だね」「房州といえば、ずいぶん遠いところでしょうが、与八さんでは日数がかかるし、それに与八さんは、ここをはなせない人になっているし、あのムク犬は怜悧(りこう)な犬ですから、ひとりでやれば行きますけれど、犬のことだから、用の足りないこともあるし、道中が心配になります、それで、どうしようかと、毎日考えていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前の手の長い方はもう御免だが...
中里介山 「大菩薩峠」
...は手の長い猴(さる)で...
南方熊楠 「十二支考」
...手の長い者は盗みすると日本でいうと違う...
南方熊楠 「十二支考」
...まっくろな手の長い大きな大きな男が出て来て...
宮沢賢治 「狼森と笊森、盗森」
...まつくろな手の長い大きな大きな男が出て来て...
宮沢賢治 「狼森と笊森、盗森」
...行く手の長い泥路を思うと...
横光利一 「夜の靴」
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