...その法術にかけては玄人であるところの医者または僧侶が他の人間には手の届かない知恵をもっているのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...暫くでもあの青年の手の届かない土地に置く方が安全と思う...
谷崎潤一郎 「細雪」
...自分の過去の恋人がたま/\彼の手の届かない貴人の許(もと)へ拉(らっ)し去られたと云うだけのことに...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...矢張母は自分などの手の届かない雲の上の人...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...次第に北朝軍の手の届かない奥吉野の山間僻地(へきち)へ逃(のが)れ...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...手の届かない小鳥が飛び回ってる籠(かご)を見守り...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...喜美子はもう手の届かないところにいるようでもあるし...
豊島与志雄 「白木蓮」
...手の届かないところにいました...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...私たちすべてにとってまったく手の届かない裁判所だけが握っているのです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...手の届かない所にあることで充分でしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...友人があんたの手の届かない所にかくまってくれた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...そしておまけに此処は法の手の届かない貨物船の釜前(フレイタア)じゃないか――そうだ...
牧逸馬 「上海された男」
...それは自分の手の届かないものに対する明(あきら)かなる羨望(せんぼう)であった...
水上滝太郎 「遺産」
...おまえは手の届かない遠いところへいってしまってるんだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...二人の手の届かないところへ逃げつづけた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...警視庁の手の届かない遠い処へ飛ぶつもりでいるのだから万に一つも捕まる心配はない...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...手の届かない所へ...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...「もう一つの」それは手の届かないところにいる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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