...地獄も見て来たよ――極楽は、お手のものだ、とト筮(うらない)ごときは掌(たなごころ)である...
泉鏡花 「絵本の春」
...尤もお手のものの移植手術で修整したんだろうが……」「呆(あき)れた...
海野十三 「大脳手術」
...お芝居はお手のものですよ」「これは不思議だ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...前のと同じ手のものを御註文でしたら値段は却つて前のよりかお高くつきませうて...
薄田泣菫 「価」
...佐々の手のものどもが一つになって御ほんまるへおしよせました...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...豆腐はお手のもの...
種田山頭火 「行乞記」
...自然人気ものを作るのはお手のものといった景気がある...
中里介山 「生前身後の事」
...お手のものでいいかげんにごまかして...
中里介山 「大菩薩峠」
...手前勝手のものだって……」「ええ」「少し頭を静かにした方がいい」「いいえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...足場を見計らってお手のものの杖槍を二三度...
中里介山 「大菩薩峠」
...お神楽(かぐら)の清吉」「えっ」「これなら捕縄のさばきはお手のものだ」「それだけか」「神谷町の伊勢徳の手代――あの眼を潰された惣吉も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まあ怖い」「吹矢はお手のものだもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私の奧さまがお手のものゝ夜中(よなか)に寢てる人間に火をつけたり...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...お手のものの笑わせるところだけ...
正岡容 「寄席」
...根気仕事ならお手のものとも云えるが...
山本周五郎 「季節のない街」
...洗煉された江戸式の大通五世川柳の門下で柳風はお手のもの...
山本笑月 「明治世相百話」
...「山岳戦ならお手のものだ...
吉川英治 「三国志」
...振り下ろしてきた相手のものをかわすやいな...
吉川英治 「新・水滸伝」
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