...手すりに下つてゐる伊予簾(いよすだれ)や...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...それはわずかに人一人を通せるほどの狭さで、鉄板を順々に螺旋形にずらし乍(なが)ら、簡単な手すりと、細い支柱で、積み重ねて行ったものだった...
海野十三 「階段」
...まだ舷の手すりにつかまっている...
海野十三 「大空魔艦」
...娘は椽に出て手すりの外に両手を突き出して余の足袋の埃りを払つて又之を乱箱の中に入れる...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...階段の手すりを撫でながら寝室を志した...
谷譲次 「踊る地平線」
...あの手すりの上をすべって行くゴムの帯もなんだか蛇(へび)のようで気味が悪いと言った人もある...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...やがて手すりのついた広い橋に差し掛かって...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...梯子段の近辺は手すりにのぼった...
長谷川時雨 「テンコツさん一家」
...そして橋の手すりに肘をついて浚渫船をボンヤリ眺めた...
葉山嘉樹 「浚渫船」
...物珍しそうに手すりの上に身体(からだ)を乗り出した...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...そのヴェランダの手すりまでがすぐ眞白にペンキを塗られてしまひました...
堀辰雄 「匈奴の森など」
...向うの手すりに、突っ立ってる男が二人いるだろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...歯ブラシなどまでが出窓の手すりにぶらさがつてゐるのまで見えた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...テラスの手すりに深くのり出してもたれ...
「赤い貨車」
...……(スッと塔の手すりの上にあがって立つ)モモコさん...
三好十郎 「冒した者」
...手すりに立ってフルートを聞いている...
三好十郎 「冒した者」
...手すりによりかかりました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...漆黒の断髪を潮風に靡(なび)かせ白い船室をバックにして手すりに靠(もた)れていた...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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