...扁鼓(ひらづゝみ)手に把(と)りて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...奇妙な粘土製の扁片と唯一の石器とを示し...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...太い腕でもって自分の扁平な胸をトントン叩くのだった...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...不注意なわれわれ素人(しろうと)には花のない見知らぬ樹木はだいたい針葉樹と扁葉樹(へんようじゅ)との二色(ふたいろ)ぐらいか...
寺田寅彦 「あひると猿」
...その形態は淡い扁平なもので...
中谷宇吉郎 「雪」
...日本開港の日までシナは扁平な世界および世界市場の極東端だった...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...これが扁平なんだ...
久生十蘭 「魔都」
...扁理は自分のアパアトメントに帰える...
堀辰雄 「聖家族」
...扁理が彼女の母の留守に訪ねて来たことがある...
堀辰雄 「聖家族」
...細木家を訪れた扁理は大きなラフアエロの畫集をかかへてゐた...
堀辰雄 「聖家族」
...しかし夫人には扁理を見ることは樂しいことよりも...
堀辰雄 「聖家族」
...扁理が一人の小さい女と歩いてゐるのを...
堀辰雄 「聖家族」
...そしてヒノキには扁柏の漢名が慣用せられていれどこれもまた適中していないと思う...
牧野富太郎 「植物記」
...婦人は普通の俗字だも知るは稀(まれ)にて漢字(からもじ)雅言(がげん)を知らず仮名使てにをはだにも弁(わきま)へず扁(へん)旁(つくり)すらこころ得ざるに...
正岡子規 「墨汁一滴」
...切の字の扁(へん)は七なり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...段と(か)と扁(へん)もつくりも異なるを混同して書く人多し...
正岡子規 「墨汁一滴」
...形ザッと蜜柑(みかん)の皮を剥いだ跡で嚢の潰れぬ程度に扁(ひら)めたようだ...
南方熊楠 「十二支考」
...扁壺は酒壺である...
柳宗悦 「工藝の道」
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