...顔の扁(ひらた)い...
泉鏡花 「悪獣篇」
...この扁平なのが出たので...
海野十三 「キド効果」
...明かに知る由無(な)しと雖も製法の大畧(たいりやく)は先づ板(いた)の如(ごと)く扁平なる石片(せきへん)を採(と)りて之を適宜の幅(はば)に引(ひ)き截(き)るか...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...妻の左胸部は扁平である...
外村繁 「落日の光景」
...歌麿以前にありては春信湖龍斎春章(しゅんしょう)らいづれも扁平(へんぺい)にして丸顔の女を描きたり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...気管支炎も扁桃腺(へんとうせん)炎も回復したが...
長谷川時雨 「九条武子」
...「なんだか莨(たばこ)のにおいがいたしますわ」扁理は驚いて夫人を見上げた...
堀辰雄 「聖家族」
...「さあ……」扁理はいかにも気のない返事をしたきりだった...
堀辰雄 「聖家族」
...扁理が帰った後、絹子は自分の部屋にはいるなり、思わず眼をつぶった...
堀辰雄 「聖家族」
...急に一つの現實となつて扁理の生活の中にはひつてきた...
堀辰雄 「聖家族」
...細木家を訪れた扁理は大きなラフアエロの畫集をかかへてゐた...
堀辰雄 「聖家族」
...彼女はさういふ扁理たちに對して何とも云へないにがさを味つた...
堀辰雄 「聖家族」
...シルエツトのやうに扁平になつて忙(せは)しく動きながら間もなく丘の頂きに達すると...
牧野信一 「南風譜」
...輪扁(りんぺん)の木を断るが如く終(つい)に他に教ふべからずといへども...
正岡子規 「俳人蕪村」
...ある百万長者が扁桃腺の手術をしました...
三浦環 「お蝶夫人」
...これをそう呼ぶのは板のごとく扁平な粃の意ではなく...
柳田國男 「食料名彙」
...又多蔵古来帝王扁額...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...馬扁(うまへん)で馴れるに止(とど)めておけよ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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