...一葉の扁舟さへ見難かりし太平洋は...
石川啄木 「閑天地」
...半分化石し掛った思想は耆婆扁鵲(ぎばへんじゃく)が如何に蘇生(よみがえ)らせようと骨を折っても再び息を吹き返すはずがない...
内田魯庵 「四十年前」
...宿の扁額に曰く“故郷難忘”五月二(マヽ)日曇...
種田山頭火 「旅日記」
...明かに知る由無(な)しと雖も製法の大畧(たいりやく)は先づ板(いた)の如(ごと)く扁平なる石片(せきへん)を採(と)りて之を適宜の幅(はば)に引(ひ)き截(き)るか...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...及び之を打ち碎(くだ)くに用ゐしならんと考へらるる扁平石(へんぺいせき)(縁(ゑん)部に赤色料付着す)は遺跡(いせき)より發見(はつけん)されし事有るなり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...扁額の支那人の字を見てゐた...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...この点に関してはゲーレンもパラセルサスも旧弊なる扁鵲(へんじゃく)も異議を唱(とな)うる者は一人もない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「耆婆扁鵲(ぎばへんじゃく)」も施しようがありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...……白い鳥毛の扁帽を冠った前駆の侍僮が...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...彼女はそれを自分のうしろにいる扁理のためだとは気づかなかった...
堀辰雄 「聖家族」
...扁理はその徴候をば単なる倦怠(けんたい)のそれと間違えながら...
堀辰雄 「聖家族」
...細木家を訪れた扁理は大きなラフアエロの畫集をかかへてゐた...
堀辰雄 「聖家族」
...扁理に初めて會つた時分から...
堀辰雄 「聖家族」
...きつと扁理はそんな人なんか愛してゐないのかも知れない...
堀辰雄 「聖家族」
...どうもすこし扁桃腺をやられたらしい...
堀辰雄 「旅の繪」
...扁竹とは Iris tectorumMaxim. で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...全体水蛇は尾が海蛇のように扁(ひら)たからず...
南方熊楠 「十二支考」
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三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
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